2020年04月18日

請求内容を依頼者にご理解いただけないもどかしさ


勿論、障害年金支分権消滅時効事件(未支給年金支給請求事件)に関する訴訟における主張についてである。

現在4件の事件について係争中で、既に提訴を依頼され、受任弁護士が訴状の案を作成中のもの1件、近く遡及請求が認められ次第請求手続きを予定している事件が1件ある。

平成24年4月20日に名古屋高裁で勝訴し、その事件は、平成26年5月19日に最高裁調書(決定)により確定していることを考えると現状は異常である。

近く、この環境は激変するものと思われるが、それは、最後まで私を信じて頼りにしてくれているお客様の存在が大きい。国の抵抗が激しく、中々裁判所が原告勝訴の判決を出しずらい環境下、何の経歴もない私ごときを信頼し続けることは中々大変なことであるのである。

最高裁が類似事件(身体(左下腿切断)の障害の事件)について、平成29年10月17日に、裁定前に時効が進行して完成する旨の誤まった判決を下したので、以来、下級審では、特別の事情のない事件では、この最高裁判例が適用されてきたことにある。

優秀な弁護士でさえ、この事件の全容を把握している方はいないのであるから、私のお客様が、私の工夫を重ねた主張内容を理解できないのは全くもって仕方ないことであるが、提出前には、必ず案を提示しご意見を求めている私としては、一抹のもどかしさがある。

特に、精神の障害のある方の場合、主張内容の理解に困難性を伴うが、成年後見の事務の場合と同じで、本人の意思を最優先で尊重する必要があるので、少なくとも、本人にとって、どんな損得があるかを極力分かり易く説明することになる。

有名で優秀な弁護士でさえ、「下級審の裁判官に最高裁判例と反する判決を書かせることは難しい」と考えているところ、私は、工夫次第でそれはできると考えて挑戦しているのだから、本心をいえば、お客様には、主張の神髄をある程度分かってほしいと思っているのである。

ところが、理想と現実のギャップは大きいので、兎に角、勝ちさえすれば、間違いなく喜んでいただけるのだから、それを形で示そうと努力を続けているのである。従って、私の主張については、骨子を概ね理解していただければ、満足と思わなければ仕方ない。

今のところ、請求内容としては、行政の運用に反する行為を求めているのであるから、不服申立てでは、客観的判断は得られない環境下にある。従って、訴訟の方が勝ち易いのであるが、一般的には、法テラスを利用できる方以外では、提訴に踏み切るには、相当の覚悟が必要となる。国の運用は間違っているのであるから、早急に、直させるという信念をお持ちの方でないと中々難しい。

しかし、最近になって、裁判所の反応が明らかに変わってきたと感じられる2つのエピソードがある。その内容は割愛するが、数カ月以内には、完全勝訴の判決文を目の当たりにすることができるかもしれない。
posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 11:56| Comment(0) | 1 障害年金

2020年04月11日

「正義の味方は俺だよ」と言ってのけた弁護士


先週のブログで、障害年金支分権消滅時効事件(未支給年金支給請求事件)を共同受任している弁護士の先生から予定していた第3回口頭弁論が急遽延期になったお話をした。今日の話は、この弁護士に依頼する前の弁護士の話である。

私が本人訴訟支援をしている岡崎市のお客様が、主治医からうつ病が重度であるので入院を勧められており、色々な事情で本人もしばらく入院して心身ともに休めたいとおっしゃるので、この事件の最適任の受任弁護士を探していた。

オンブズマン経験豊富でその道では、ある程度名の通った原告と同じ市のS.S弁護士に電話し、事件の概要を説明したところ、「面白そうな事件ですね」というので、受任の可否をお聞きしたところ、事務所に事件の概要等を説明に来るよう言われ話が進んだ。

原告本人と連絡を取り、日時の調整後その弁護士の事務所を訪ね事件の概要及びポイントを説明した。

この話は、民法は勿論、年金法及び行政法が絡み、弁護士でさえ中々理解していただけない場合が多いのだが、流石にオンブズマンを長年やっていただけあって、理解は早いし、攻めどころは当を得ている。

話の途中で、他の弁護士の話になり、その弁護士は、「正義の味方ですね」と私が発言したところ、S.S弁護士は、「正義の味方は俺だよ」と自身満々である。

ところが、事件の詳細を聞いた正義の味方は、「この事件を引き受けるとしたら、通常の4倍はもらわないと引き受けれない」と言い出したのである。

この4倍が、着手金のことなのか、成果報酬のことなのか分からないが、事件の困難性と面倒さを考えて、受任を拒否したものと思われる。

しかも、この正義の味方は、約2時間の相談料として、2万円を振り込めという。当方は、法律相談に来たのではない。法律相談に来たのであれば、それくらいの料金は許容範囲である。しかし、当方は、事件を受けてもらうために説明に来ているのであり、通常、そこに多少の相談的要素は入ったとしても、事件の依頼説明に相談料を請求する弁護士は居ない。

因みに、その後、全く別事件であるが、もっと大きな有名な事務所を受任とは切り離して相談として訪問しているが、約1時間の法律相談料は、1万円と消費税であった。

しかも、こちらの弁護士の判断は的確であり、理路整然と分かり易いものであった。一方、正義の味方のS.S弁護士は、こういう考え方もある、こう攻めることもできると一般論ついて、勝手に発言するだけで、何の責任もない自己満足の発言でしかなかったのである。

遠方から、二人して訪ねて行ったのであるが、何の役にも立たず、2万円も払わせられ、気分を害したのみであった。

このような経緯があり、先週述べた弁護士に受任していただいたわけであるが、この先生は、亡夫の障害年金を診断書なしで勝ち取り、その権利に基づき当初予定した遺族年金を勝ち取った経験のある先生だけあって、私の考え方を十分に理解していただき、効果的な第2準備書面に仕上げていただけたのである。

しかも、この訴額は3000万円を超えているので、通常の着手金だと本人は払えないところ、法テラスを利用して、極めて低額で進めていただけ、しかもこの手続きは、全て事務所でやってくれたのである。

結果、誤ってはいないが、弁護士の選択を誤ると、二重三重の苦労を味わうこととなるので弁護士の選択は、慎重の上にも慎重になすべきである。
posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 12:41| Comment(0) | 11 所感

2020年04月04日

突然の口頭弁論期日の延期通知について


昨日4月3日金曜日、障害年金支分権消滅時効事件(未支給年金支給請求事件)を共同受任している弁護士の先生から電話があり、来週月曜日(4月6日)に予定していた第3回口頭弁論が延期になった旨の連絡を受けた・

担当は、名古屋地裁岡崎支部であるが、担当の裁判官から直接電話があったようである。これは、予想されたことではあるが、今になって急遽というのは想定外であった。

実は、原告側の第1準備書面の提出期日が、少し早めの期日の2週間前の3月23日(月)と指定されていたのであるが、受任弁護士が多忙で、私との入念な打ち合わせは、各2時間程度2回も済ませていたのであるが、書面化が遅れており、提出が一昨日(4月2日(木))になっていたのである。

弁護士の話によると、丁寧な応対で、前回期日の時の対応と全く違っていたそうである。行政事件として扱った方が良いのかどうか(行政事件は支部では行わず、名古屋の地裁本部の扱いとなる)を、名古屋の地裁と協議するとのことである。前回期日では、この事件は、「早く終わらせたい」との気持ちがありありと出ており、冷たい対応であったようだ。

今回原告提出の第1準備書面を読んでみると、そんなに単純な事件でないことが分かったようで、独任制の自分一人では荷が重いと感じたのかもしれない。

この裁判官は、訴状だけでは理解できず、被告第1準備書面を読んで、被告の主張に同調し、今回の原告の第1準備書面を読んで、そんなに単純な問題でないことを理解したようである。

裁判官でさえ、被告の反論に疑問・矛盾を感じなかったのであるから、被告の主張は巧妙であるといえる。

しかし、原告の主張に対して正対した反論ができていないのであるから、公平・公正である裁判官が、理由もなく国(行政)の味方をすることはできない。

この裁判官(お若い女性)には良心があり、上記のような応対になったものと思われる。

書類と同時に、私の補佐人選任届を提出したので、このことも行政事件として扱う口実になったかもしれない。

担当裁判官に心境の変化を与えた第1準備書面の内容であるが、主に次の3つを分かり易く主張したのである。

第1は、被告の民法第166条1項の「権利を行使することができる時」の解釈:「債権成立の時」が、間違っており、従来、誰もがこれに気付かなかったこと。(本件における正解は、「条件成就の時」、及び「期限到来の時」)
第2は、障害年金では、初診日証明義務及び診断書提出義務が法定条件であり、法定条件も条件の規定が類推適用されること。
第3は、本件支分権の正しい支払期月は、国年法第18条(厚年法第36条)3項ただし書であるので、裁定のあった日の属する月の翌月であること。

根本は、この3つであるが、これらと、最高裁44号判決は、上記の3つについて判断していないので、本件では判例とできないことを分かり易く主張したのである。

この3つの全てが、法律の専門家である担当した優秀な弁護士でさえ気付いていなかったのであるから、世の中理解に苦しむことが多い。

たぶん、私が気付いたのは、諦めない執念に基づく探究心、TQCで養った「なぜなぜ5回」の姿勢、及びリーガルマインドが上手く機能したのであろうと思われる。

名古屋高裁平成24年判決で勝訴したころにも言ったことがあるが、「コロンブスの玉子」で、分かってしまえば何でもないことに中々気付かないのが人間の特徴かもしれない。
posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 11:43| Comment(0) | 1 障害年金