2019年03月30日

又も裁判覚悟の異議申立て受任


3月25日(月)、ブログの定期訪問者でもある福岡県のK.K様から電話をいただいた。fbの友だちでもあるので、過日、時効消滅とされている障害年金の給付請求をしてほしい旨のメッセージは受けていたのであるが、この方は、年金決定通知書を受けてからでも既に5年以上を経過している方であったので、私からも聞きたいことがあるから、電話をくださるよう依頼していたのである。

4年半ほど前にも相談があり、概略をお聞きして、大まかな資料もいただいていた方である。電話では、私から最近の状況を説明して、よく検討してから返事をくださるようお話ししたところ、即決で、依頼したい旨の申し出を受けた。しかも、この方も、異議申立てで却下又は棄却の場合は、提訴まで予定していてくださる。この方は、身体の障害の方であるので、多額の着手金のかからない本人訴訟支援の方針である。

実は、先週のブログでアップした「断捨離と終活」の煽りを受け、いただいていたこの方の紙資料もほとんど片付けられてしまったのであるが、最新版の主張は、国の運用の決定的な欠陥を追及するものであるので、細かい事情は必要なくなってきており、復活させるのに致命的な状態になっているわけではない。

この方のために、1冊の専用ノートを用意した。異議申立書や訴状の構成を最新版の主張に合わせ抜本的に変えるためである。

簡潔に短くして効果の大きい最小限の主張にするのである。

新しい主張は、法定条件が条件の規定が類推適用されることと、正しい支払期月が、「各支払期月」ではなく、「ただし書」適用である旨を主張するものであるので、裁判官等の微妙な匙加減は無関係となるのである。これらは、時効進行上の法律上の障碍とされている条件未成就と期限未到来に関するものであるので、白黒をはっきりさせ易いのである。

後者については、平成29年10月17日最高裁判例の第一審の判決においても、裁判官が国の主張する支払期月に疑問を呈している旨の判示部分があり、国の主張の推論の出発点であるそもそもの時効の起算点に係る国の主張が全ての場合に当て嵌まるものではないことを発見したので、これは大きな力になるものと確信している。

もう少し具体的に説明する。国の主張は、民法第166条1項の「権利を行使することができる時」を文字通り、その通りに解釈しているが、これは、期限の定めのある債権については、「期限の到来時」となる旨の権威ある文献を複数発見したのである。

今までも、多くの弁護士の先生方が、類似事件の訴訟に携わったが、この有効な主張に気付いた先生は一人もみえなかった。たぶん、民法の方に目を奪われて、年金法の方に注視が欠けたのではないかと残念でならない。また、この点について、私がもっと早く発見し受任弁護士の先生に的確な助言ができておればと自分自身にも腹が立つ。この反省を今後に活かしたい。

同時に、国年法第18条(厚年法第36条)が期限を定めた規定である旨及びただし書の解釈についても、ずばり本件が当て嵌まることを記載した文献を発見したのだから、国は、これに反論するには、この文献の記載内容自体を否定する困難が伴ってくる。
posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 10:35| Comment(0) | 日記

2019年03月23日

断捨離と終活


昨日、厚生労働省 社会・援護局 援護・業務課 調査資料室 資料第二班 宛に、旧軍人軍属の個人情報開示申請書を送った。

事の経緯は、断捨離と終活である。平成23年10月に開業して以来、約7年5カ月が経過したが、開業2年目頃から書類が溜まりだし、思い切って整理しないと五味屋敷になりかねない状況となってしまったのである。

大事な資料は、スキャンして電子情報化して、それ以外の紙資料は思い切って捨て去った。特に多いのは、裁判関係の資料で、相手方の提出資料もあるので、大変なものである。折角であるので、生活用品についても整理したのであるが、ばらばらの写真やアルバムの中から、私が2歳2カ月の時に戦死した実父の写真が発見できた。

昨年急死した妻からは、この写真が見たいと何度も言われていたのであるが、非常に残念で後悔が残る。

戦艦の写真や各種の賞状と一緒に数枚の父が写った写真が出てきたのだから、妻の希望を聞いた時に探せば見付かったものと思われる。

父については、小笠原諸島方面で戦死したこと以外は、どんな状況で戦死したのかは皆目分からない。敵弾に当って即死したのか、爆死したのか、乗船していた戦艦が沈没して数時間も大海を遊泳した後、力尽きて海に沈んだのか、全く分からないのである。いずれにしても悲惨な最後であったことは想像に難くない。

特に、最後のケースだと、遊泳中、愛する新妻と2歳の長男のことを考え、死ぬにも死に切れない思いであったものと心が痛む。

父への想いと戦争の悲惨さを思い、私は、父の分まで健康で長生きしてやろうという思いが強く、何があっても戦争は二度と起こしてはならないという思いが強い。

考えてみれば、父の実家の跡取りは、私より9歳も上で、母は、7年半前になくなっているのだから、父を偲び供養できるのは、私しかいないのである。

そこで私が知りたいのは、乗船していた戦艦の名称と、乗船期間、及び戦没の状況である。後者については、詳しくは分からないかもしれないが、唯一の情報は入手すべきであると考えて上記の書類を提出した。担当者は親切で、提出した戸籍謄本等も回答書と一緒に返してくれるそうで、返信用封筒も不要とのこと。

同じ厚生労働省でありながら、私の対応先とはまるで正反対の対応である。私の対応先も、素直に、謙虚に、真摯に対応してくれるよう切に願う。
posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 11:36| Comment(0) | 16 ふりかえり

2019年03月16日

最高裁判例の論旨に勝てる新しい論理 書証も確保


勿論、障害年金支分権消滅時効の問題である。これについては、平成29年10月17日に身体(左下腿切断)の障害に係る最高裁判決が出されて、以後、これに沿った間違った下級審判決が下されているところであるが、本日は、この判決の結論が誤っていることについてこの1点に絞り、簡潔簡明に述べる。

平成28年7月29日(金)には、沖縄から田舎の私の事務所まで提訴の準備のためT大法学部卒のお若い優秀な弁護士M.O氏が調査にみえた。残念ながら、その時には、私自身がこの新しい考え方に辿り着いておらず、この件に関する的確なアドバイスができなかったのであるが、この主張であれば、被告国も裁判所もこの真理を否定できないはずである。

今後も提訴の準備をしている事件が多数あるので、この主張を軸に主張を展開する。

1 元々独立した権利(甲第●号証)である支分権の消滅時効の問題であり、支分権について「継続5年間の権利不行使があったかなかったか」の単純な問題であるが、本件類似事件について反論に困った国が、基本権に対する権利不行使を支分権に対する権利不行使とする主張を構築・主張し、それを裁判所が認めたから、話が複雑になっているだけの問題である。

2 唯一の最高裁判例であった本村年金訴訟上告審判例(H7.11.7)では、「裁定前に時効が進行し、完成することがある」などといったおかしな判断は示していない。むしろ、裁定前には、支給が受けられない(権利行使できない)といっている(甲第●号証)。

3 現在の判決のほとんどは、結論として、裁定前に支分権の時効が進行し完成するというものである。

4 しかし、それは、1で述べたように、本件類似事件の取扱いに困った国が、基本権と支分権を混同させた理論を主張し、原告側がうまく反論できなかったので、裁判所が国の主張を認めただけのことであり、それは正当とはいえない。その最たるものが、H29.10.17の最高裁判決である。

5 従来、この国の主張に対して原告側が的確に反論していなかったので、論理法則にも経験則にも反する奇っ怪な判決が出回っていたのである。

6 これは、この判決が正当であることを意味せず、H29.10.17最高裁判決の第一審の裁判官は、国の主張した支払期月に疑問を呈していた(甲第●号証)。

7 従来の被告の主張の誤りを指摘して、正しい解釈を示す。
(1)従来の被告側の主張は、民法第166(1)の「権利を行使することができる時」は、解釈の結果としては、裁定後の原則的な支払期月である各支払期月の翌月の初日である。

(2)しかし、そもそも、民法第166(1)の「権利を行使することができる時」の解釈は、期限の定めのある債権については、それが、確定期限であっても、不確定期限であっても、期限の到来時である(甲第●号証)。

(3)国年法18(3)及び厚年法36(3)は、期限を定めた条文であるので、本件の正しい支払期月は、各法各条3項ただし書である(甲第●号証)。

(4)ただし書の解釈は、原則的な偶数月の支払期月まで待つことなく、直ちに(奇数月でも)支払うべきものであるという解釈となる(甲第●号証)。

(5)従って、具体的な支払期月は、裁定前にはあり得ず、裁定のあった月の翌月となる。

 よって、従来の解釈は、法律上の障害である条件未成就、及び期限未到来の債権について時効消滅させているものであり、その意味において、明らかに違法である。
 なお、この新しい解釈は、絶対的な真理である。
以上

posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 11:26| Comment(1) | 1 障害年金