2019年11月16日

頼もしい二人の受任弁護士


私は、現在、障害年金支分権消滅時効の未支給年金請求事件について、2件の事件で弁護士の先生と共同受任している。

いずれの事件についても、第一審を係争中であるが、色々な事情から、原告の希望をお聞きしながら弁護士の先生の協力を求めた。

石川県のK.F様の事件では、原告が、裁定請求及び裁定請求様式の受領のため何度も年金事務所等に足を運んでおり、国が時効消滅を主張するのは、信義則に反する事実が認められるという特徴がある事件であるので、この点に関する争いで多数の勝訴実績があり、年金にお強いS.F弁護士にお願いしたのである。

岡崎氏のY.O様の事件では、私が民訴法第60条の補佐人の許可が得られず、本人が法廷に立っても、質問のあった場合に、どのように答えてよいのか分からないとのことと、原告本人が主治医から入院を進められている事情があった。

どちらの事件も、この手の事件としては、訴額が巨額で、通常の着手金が支払えない事情であった。

前者については、神戸から金沢地裁と遠方であるにも拘らず、最低限の着手金で、後は、勝った時に清算する方式で受けていただき、感謝の気持ちで一杯である。

後者については、同じような方式か、法テラス利用かを選択肢として提案があったものを、後者を選んだ事例である。

後者は、訴額が3千万円を越えるので、着手金が一番の悩みであったのだが、収入が障害厚生年金だけで、他に財産もない方であったので、後者の選択となった。

この場合の着手金は、着手金それ自体が安くなり、1千万円超えは、23万7千円となり、支払いは、毎月1万円か5千円で済むとのことであり、万一負けた場合は、免除になる可能性もあるとのこと。

何より頼もしいのは、前者では、第一審での勝訴を目指し、控訴審のない判決を目指していることであり、後者については、最高裁まで争うことを念頭に受任を決意してくださったことである。

後者については、特段の事情はないので、平成29年最高裁判決がある以上、場合によっては、最高裁まで争うことを覚悟しなければならないのである。

勿論、このような話は、私を介さずして中々成立しないことではあるが、このような条件で、難しい事件を受けてくださる弁護士の先生がおみえになることが素晴らしい。
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2019年07月20日

社会社会保険審査会の遅すぎる対応


昨日、7月19日(金)に社会保険審査会から「(再)審査請求について」という事務連絡を受けた。

所定の決まり文句が書かれているのであるが、その内、要件審理を行った後、原則として公開審理を行ってくれるという内容は有り難いことであるが、裁決書が出るまでに、受付件数の増加により、平均で8カ月程度を要しているというカ所については、更に抜本的な改善の努力をしていただきたい。

勿論、簡単な事案は、ご配慮いただき、必ずしも受付順の措置ではなく、早く措置するよう行われているようであるが、8カ月は長すぎる。

審査請求で約4カ月を要しているので、合計すると約1年間である。これでは、簡単な裁判なら、そちらの方が所要期間が短くて済むかもしれない。社会保険審査官の却下又は棄却に対して再審査請求を経ずに提訴可能としたことは適切な改善であったと考えるが、不服申立て自体の重要性をおろそかにしてはならない。

請求人本人は、退職後の継続給付としての傷病手当金を11カ月目で止められ、その月が支給されなかったので、退職後の特例により、7カ月分の不支給の処分を受けたことになる。11カ月目が不支給となったので継続給付に中断が生じその翌月以降の傷病手当金が全く支給されなくなったのである。

働けず給与もない状態で、短期給付まで止められたら、即、日常生活にも困る。社会保険審査会には、このような事案については、特別に早期処理をご配慮いただきたい。同時に、法改正を要することではあるが、厚労省に増員の必要性を訴えて、平均3〜4カ月で裁決書が出せるような体制を整えていただきたい。


本件請求者は、文字が書けないので、東海北陸厚生局に出向き、4回も口頭陳述による審査請求をしている。

不支給がおかしい旨は話しても、なぜ、どうして止められたのかを話しておらず、受付けた社会保険審査官も理解してくれなかったので、11カ月目以降は支給されない旨の決定書が出てしまったのである。

この事件は、ある先輩社労士が的確に対応できそうもないからと私に照会してきた事案である。

最初に概要をお聞きしたり、決定書を読んだりした時点では、医師が「2 療養の為労務不能ではないが、本人の訴えにより労務不能とした」と書いている旨の不支給理由であるので、これを、医師自身がフリーハンドで書かれたものと思い込み、これは、先輩社労士の判断が正しかったのかと逆転判断を引き出すことに私自身も消極的であった。

ところが、である、この記載は、3者択一とされており、1 「療養の為労務不能とは言えなかった」、3 「療養の為労務不能であった」のどちらかに該当しなければ、上記2を選ぶより方法がない仕組みになっているのである。また、直接関係しないが、誘導的な表現もあり、この保険者又は担当者独自の様式が作られているのである。

また、医師の判断によると、代替的な軽作業であれば、就労可能と判断していた可能性もあり、2にチェックを入れているのであるが、その他の記載事項は、支給されていた時と同じ内容で、医学的判断としての記載事項は、就労不可能なのである。

加えて、この事件は、退職後の継続給付であるので、軽作業への職務の転換もできない。こんな事例を不支給とした保険者の措置には憤りを感じると同時に、社会保険審査官も口頭陳述の真意をしっかりと汲み取っていただくよう切に願う。

なお、これらの事実関係が分かってきたのは、保険者に対する電話での質問、及び個人情報開示請求をして初めて分ってきたのであり、何事につけ、先ずは、事実の探究が最も大切であることは言うまでもない。


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2019年07月13日

弁論準備手続


先週テーマにした7月10日(水)の裁判所への出頭は、民事訴訟手続きにおいて、争点と証拠の整理手続の一つである弁論準備手続(民訴法第168条以下)であったようだ。書記官からは、期日前に裁判所に出向くことが可能かどうかを聴かれただけであったのだが、これは正式の期日であったのだ。

刑事事件では、公平の観点等から期日前の弁論準備手続は、許されていないようであるが、民事事件では可能である。

双方が、争いのある訴訟物に対して、意見や主張を述べ合い、口頭弁論期日における証拠調べに向けて、争点、証拠整理の弁論活動をする場とされている。ここで和解の話し合いがされることもあるようである。

本件では、裁判官と書記官と私だけの3人で、裁判官から訴訟物の確認が行われた。私の発言を書記官が記録に残すことで、私の意思表示とすることが民事訴訟法上できるようである。

要は、処分の取消を求める裁判ではなく、国家賠償法に基づく損害賠償だけの請求であることを裁判官が直接原告と会って確認した方が良いと判断されたようである。

少し疑問が残るのは、争いの元となった審査請求人(K.F氏)は、本訴の原告ではなく、本訴の原告は審査請求事件の受任者であった社労士としての私であることである。

私は、F.K氏に代わって、原告として処分の取消しを求めることができる立場にない。従って、私が本件の原告であれば、本来、裁判官にご心配いただいた処分の取消しを求める提訴はあり得ないのである。

あるいは、その考え方は間違いであって、受任者である社労士として処分の取消し訴訟は可能なのかもしれない。却下が取り消されても、給付の義務付け訴訟ができないのであれば、私が原告になる意味が薄れるだけのことであって、それは、取消訴訟ができない事とは事柄が異なる。

私の知識不足か、裁判官の勘違いか、少し心配になるところである。
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