2013年08月17日

更正決定申立て 無料相談の拡大!!

 消された年金奪還請求について、いよいよ佳境に入ってきた。社会保険審査会の適法性の審査だけ(とはいうものの、中味まで見ているので、通常の案件より長くかかったのかもしれない)で7カ月以上待たされたが、その挙句の果てに、門前払いである。しかも、明らかに、その判断の基礎となる言葉の定義を誤認しているのである。

 事務局に説明し、更正決定申立ての了解を得て、早速、更正決定申立書を作成して投函した。誤認部分は、決定(裁定)通知書の「時効消滅不支給通知部分」を、行政処分としているところである。国の、法廷での釈明は、この部分は、「単なる事実の通知であって、行政処分性はない」としているのです。

 従来は、門前払い(却下)されないための対策に、多大な労力やスペースを割かざるを得なかったが、偶然ではあるが、今後は本論に傾注できる環境になった。コンパクトに核心を突く表現が可能となり、幸運(巡り合せ)に感謝している。

 従って、この一方的不支給の行為が、何の法的根拠もなく、単なる事実の通知によってなされていることになります。既に、最高裁で、国民年金法第16条(厚生年金保険法第33条)の意義(支分権の行使可能時点 ≒ 裁定と支分権発生時点 ≒ 消滅時効の起算点)関する正しい解釈が出されており、同じ考え方は、社会保険審査会においても3回も裁決例があります。そして、これに反する最高裁判例はありません。

 この考え方によれば、支分権の行使可能時点( ≒ 支分権の発生時点 ≒ 消滅時効の起算点)は、決定(裁定)通知が受給権者に届いた日の翌日からとなります。従って、その日から5年以内であれば、奪還請求ができるのが当然であり、国は、既に、履行遅滞に陥っています。

 また、平成19年7月6日以降は、会計法の適用がなくなり、支分権の消滅時効に関する規定、「援用を要さず、放棄もできない」という部分が排除されたのです。これに伴い、平成20年には、衆議院においても参議院においても、公的年金の時効の規定は、基本権についても、支分権についても撤廃すべきであるとの質問主意書が提出され、これについて、時の内閣総理大臣が、「個別の事情を勘案して時効の援用を検討し、民法の規定に基づき、個別に時効の援用を行った場合に限り、当該権利が時効消滅することとされたものである」と答弁しているのです。ところが、現実の運用はそのようにはなされていないので、その面でも国の運用は不当です。また、こんな時代に、議論の入り口の段階で数カ月も使う愚は改善の余地があります。

 私が、成年後見人法定代理人として、争った事件では、名古屋高裁で完全勝訴していますが、「国は、判決理由とは異なる見解を縷々主張するが、いずれも採用することができない」とまで明言されています。しかも、国第16条等についても、民法第158条1項の準用、又は法意に照らした解釈についても、両方で同じことを言われているのです。

 それでは、この場合の請求方法として、何がベストかとなりますが、今のところ、社会保険審査会への再審査請求を目指すのが最善と考えます。3回も先例があり、しかも、3回目には、社会保険審査官等が、同じ間違いを繰り返すので、裁決としては異例の、遺憾の意の表明までされているので、請求を認めてもらえる可能性が高いと言えます。行き成り社会保険審査会へは再審査請求はできないので、前段の措置が必要ですが、これは、極端な場合、本人でも、ご家族でもできます。もし、社労士に委任する場合でも、弁護士の場合の着手金と比べたら、一般的には格段に安い筈(現在は、自由報酬制ですので、この場合は見積書をもらってください)です。また、訴訟のような、印紙代も郵券代も不要で、一番大きなメリットは、比較的短期間で結論が出ることです。そして忘れてはいけないことは、時効中断上は、訴訟と同様の効果があることです。

 先に紹介した名古屋高裁の事件の上告受理申立てが却下されない段階で、訴訟を提起し、勝訴(今後は勝訴する筈)しても控訴され、これに勝っても必ず上告受理申立てとなります。その都度高額の着手金を払っていたら大変な額になります。

 時の経過と共に、更正決定の成り行きも明らかになりますので、読者の方を含め、楽しみにしていていただきたい。ご注意いただきたいのは、消滅時効により不支給とされた公的年金のある方は、裁定から5年以内であれば、合法的に奪還請求ができますが、裁定通知を受けてから5年経過すると、支分権(支払期月ごとに受ける年金の具体的請求権)の消滅時効が完成してしまい、請求は不可能となってしまうことです。このため悔しい思いをされた相談者の方もみえましが、どうすることもできませんでした。

 本件に関する無料相談をここ1年間ほど恒常化して全国対応で実施してきましたが、従来は、正式には、事務所、又はメールに限定していました。母の初盆を期して、これにFAX、又は郵送(返信用封筒要)による相談を加えたので、IT環境にない方等も、遠慮なく相談してください。
posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 11:42| Comment(1) | 5 広報

2013年05月04日

電話相談について

 私は、メニュー外ではあるが突然の電話相談についても広い気持ちで快くお受けしている。勿論無料相談になる。差し迫った困難があるときにかかって来るから、社会における本当の需要の実態を知るには新米社労には良い勉強になるからである。これらの相談は圧倒的に労働者側からの相談が多い。

 それでも、数日前に、F.Dからスマホに転送された電話には、少し変な気持になった。岐阜県の妊娠初期のパートさんである。私の事務所が社労士事務所であることを確認すると、ご自分が誰かも名乗らず、行き成り質問が出された。「妊娠による体調不良で、先月勤め始めた会社を即刻辞めたい」という。会社にその旨伝えると、「15日までは辞められない」と言われたという。「本当に辞められないのですか」と言うのが、彼女の聴きたいところである。労働契約書も、労働条件通知書もなく、解雇予告が要らない試用期間中の者であるのか等も分からない。自分がサインして押印したものを会社に提出しただけだと言う。戸外にいたので、事情を話し、電話番号と氏名をお聴きして、後から電話する旨伝え電話を切った。

 帰宅後電話すると本人が出た。期限の定めのある労働契約であることは察しが付くが、確認できるものはない。期限の定めのある労働契約は、やむを得ない事情がある場合を除き、原則として、どちらからも途中で解除することはできない旨一応は原則論を話す。しかし、労働者側からの申し出の場合、止むを得ない事情のある者にまで、法律により労働を強制することはできないので、事情のある者は期間の定めがあっても、何時でも解約の申し出ができることになっている。使用者側は、特別法によって、天災事変等、及び労働者側責任で監督署認定時以外は、30日以上前に解雇予告する等の義務があるが、労働者側は、その効力は民法上半分以下の期間である2週間経過後に発生する旨説明する。

 それでは、「2週間経たないと辞められないのですか」と質問が続くことになる。契約上はそれが義務だが、貴女は妊娠初期の体調不良者で、大事な時期に居るので、会社に良く事情を話して体調の悪いときは休ませていただく旨伝えるようアドバイスする。質問者は、それでも不安だから、「休むとどうなりますか」と聴いてくる。貴女の都合による契約違反(債務不履行)だから、会社が損害賠償を請求できるのが法律上の建前ですが、お聴きする限りの状況から判断すると、会社はそこまでやってこないと考えられるので、「できるだけ円満に話が付くように説明してください」と説得する形になった。

 なお、「会社が納得しなかったら私はどうしたらよいですか」と再質問してくる。ご自身や生れて来るお子さんの体が一番大事だから、私だったら、当方の事情を一方的に通告し、体調不良時に限定し、休む方を選択する旨伝える。

 それでもなぜ辞められないのかが分からないようである。逆に貴女が経営者だった場合、契約内容のことを忘れて、「はいはい、明日から辞めてください」と言えますか、と質問しても答えは返って来ない。権利と義務が同じものの裏表であることが分かっていないようだ。

 ある意味無責任な回答であったが、電話相談に対する応急措置としては、満点の応対はできない。自分がどちらかを選択しなければならない場合、「私だったら」と例え話を出すのが一番分かり易いと思ったが、どんな気持ちで受け止めてくれたかは分からない。それであるのなら、最初から冷たくお断りする方が相談者のためになるのか、迷うところである。わざわざ岐阜からF.Dに掛けてくることを考えると金銭的な余裕があるとは考えられない。

 私の事務所のF.Dは、東海四県下からに絞ってある。「転送を受けただけでも、転送を使わせてもらって申し訳ありません」と丁寧におっしゃる方もみえるので、人間と言うものは、実に千差万別である。

posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 21:08| Comment(0) | 5 広報

2013年03月02日

情報の伝達

 先月18日(月)と20日(水)に福岡県の弁護士のI先生から、平成24年4月20日(金)の名古屋高裁の判決について照会があった。私が成年後見人法廷代理人として国と争った事件で、その内容は、年金の消滅時効の完成の有無、詰まり支分権の消滅時効の起算日等についてですが、遅延損害金の起算日が1カ月分認められなかったことを除けば、ほぼ完全勝訴した事件である。

 今までは、なぜか北海道等の北の地域からの照会が多かったのだが、忘れたころになって、遂に九州からも照会があり、文字どおり、北は北海道から南は九州までこの問題に興味を示された方が現れた。今週になり、宮崎県の障害年金の受給権者Mさんから、福岡のI先生から電話があったと思いますが、とのことで直接相談についての照会をいただいた。この方も、色々と苦労され、障害認定は受けたが、支分権の支払は5年分の遡及しか認められず、強い不満を抱いてみえる。

 この方は、まだお客様になられる方かどうかも分からないので、当初から無遠慮に、どこでこの情報をお知りになったかを聴くことはできないが、私のホームページからではないようであるので、是非、解明したい内容である。

 名古屋高裁勝訴の新聞記事は、私の知る範囲では、中日新聞と日本経済新聞の地方版だけである(取材は共同通信社であるので、私が知らないだけかもしれない)ので、本来、遠方の方には、この情報は届きにくい筈であるが、時々突然の照会が舞い込む。内容が複雑であり、しかも、障害者自身がこの情報を直接掴むケースは少ないので、情報の伝搬は遅々たるものだが、着実に少しずつ進んでいるようにも感じる。

 もしかしたら、新聞記事では、弁護士の代理人が付いていたような表現になっているので、相談先は弁護士事務所が最適と思い、時々ではあるが、各地の弁護士の先生に相談が入っているのかもしれない。この問題は、いずれは改善すべき重要な事項を含んでいるので、不満を我慢せず、できれば訴訟でも、不服申立でも少しでも多く起こしていただき、世論、公論を喚起する機会にしていただきたいと私は常日頃から思っている。

 Mさんについては、なぜ福岡の弁護士を選ばれたのか? I弁護士は辣腕で有名なのか? 宮崎は弁護士自体が少ないのか? それとも偶然の出会いなのか? 色々考えてしまう。世の中には色々なことがあり、多彩だ。人は知らないことだらけで死ぬまで未熟だ。人は考え方次第で幸せになり、心の持ちようで福が向うから寄ってくる。一人でも多くの人に幸せを感じてほしい。人生を楽しんでほしい。

 これを書いている最中に手元に置いているスマホのメール着信音が鳴った。PCメールを確認したところ、Mさんからのメールであった。私に請求手続きを依頼したい旨のメールをいただいた。それでは、実務を優先することにいたします。



posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 22:01| Comment(0) | 5 広報