今週は社労士会関係の研修に一昨日、昨日と2回も参加した。両方とも参加して良かったと思える有意義な内容であったが、一昨日の前半の講師からは多くを得るものがあった。
これが「医療労務コンサルタント・フォローアップ研修B」という研修目的からすると、とても期待することができない予想外の私の望む内容であったから、受けた時の意外性からも私は大満足であった。
講師の先生は、以前にも当会からの要請で講演されたことがおありとのことで、講演内容の傾向を知りつつ、再度本田先生を指名した事務局の粋な計らいにも好感が持てた。
研修案内には、「♢ 医療現場からみた実情と問題点 @医師から見た実情と問題点」 とあったので、これからは微塵も想像もできない内容であったのだ。レジュメには、「社会保障崩壊のルーツは明治維新」とあったから、これを見ていれば、少しは想像できたかもしれない程度の関連性である。
講師は、NPO法人医療制度研究会 副理事長 本田 宏 先生である。元々は外科医であられたとのことであるが、明治の近代史をよく勉強されており、多面的・客観的に真実を追求する姿勢には強い共感を覚えた。
ご本人の述懐であるが、45歳頃までは、東大を優秀な成績で卒業し、大蔵省や外務省等の希望の省庁(東大法学部のトップクラスの進路の選択には、厚生省も文部省も入っていなかった)に入れた優秀な官僚が嘘などつく筈がないと思っていたそうである。
今の変身ぶりからは想像もできないが、真実に目覚めた舌鋒は中々鋭いものがある。正直にものを言い過ぎるのか、大手マスコミにも途中から掌を反されたことは何度もあったようだ。
しかし、ユーモアにも富み、かつ、体制に与することなく「現在の日本では立憲主義(憲法で国家権力を縛る・権力の分立、人権を守る・多数派の横暴を防ぐ)が機能していない」と継続的に力説される。
テンポも立板に水で、専門家顔負けで、これはもう、医師というより歴史学者か哲学者のイメージであった。
先生の見解には、私も全く同感で、今後先生にお世話になることもあろうかと思い、私の活動の概要をお話しして、名刺交換をした。先生からは、お役にたてることがあれば、何なり協力させていただく旨のお言葉をいただき、メール送信の了解もいただいた。
講演内容については、映像なしでは理解を得られない部分があるとの配慮から、社労士会のH.Pから講演資料をダウンロードできるよう配慮して下さっているので、私は是非とも復習をさせていただこうと思っている。
私の業務は、障害年金の消滅時効問題が6〜7割を占めるが、厚労省についてはほかにも横暴を許せない行為が多いので、今回の講演内容をお聞きしただけでも、強い味方を得たように感じている。
例えば、先週アップした、誤った事後重症認定の問題も大きな問題で、障害年金を専門としている仲間の社労士からは、「最近特に遡及請求が難しくなってきている」という言葉を耳にする。
これも、一つには、私に活動の悪影響かもしれないが、「そこは、社労士の腕の見せ所だから頑張ってほしい」と励ましている。
この誤った事後重症認定の問題は、大きな問題であるので、私は、理由によっては、裁判までお勧めし、補佐人としても争っているが、この分野は、得意な分野で、審査請求の途中で、保険者自らの「処分変更」を勝ち得た事例もある。
これは大きな問題であるので、事後重症認定(遡及が認められず、請求月の翌月分からしか支給されない取扱い)に不満をお持ちの方は、何なり相談をしていただきたい。
posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 14:52|
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