2020年07月04日

未だに来る 障害年金支分権消滅時効の相談


本日は土曜日であるが 2件の来訪 相談者がいる そのうちのお一人は 上記の相談である

問題が問題であり 一般の人は 基本権と支分権の独立についても認識していないのであるから ご本人は 国の運営自体の 不合理に気付いていない 従って相談者は 母親の事件についての 息子さんからの相談である

偶然市内の方であるが 私に相談の電話をかける前には 年金事務所にも 相談に行ってみえる

年金事務所の担当者は この問題の 本当の問題点を 知ってか知らずか すでに時効消滅している旨の 誤った 回答をしている

息子さんは法律に関する専門家ではないが 行政処分である裁定の前に 時効消滅している などといった おかしな説明に 疑問をお持ちなのである

私を どのようにして知ったかは お聞きしてないが 私の考え方に影響されることなく 自らの発想として この国の運用はおかしいと 思われているのである

改正施行民法の 民法第166条1項は 明文の規定として「権利を行使することができることを知ってから5年間」 に改められている

障害年金について 権利を行使することができることを知ることができるのは 裁定請求をして 障害等級が認定され その通知があってからであることは 誰しもが 認識していることで これを疑う余地はない

そうすると 現在の 年金決定通知書に係る時効消滅した旨の付記は 誤った通知がなされていることになるが 年金事務所は これに関する質問に対して 整合性のある回答ができないのである

障害年金という 重大な権利について このような運用をしていては もはや 福祉国家とは 到底言えない
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2020年05月30日

論理の通らない津地裁判決


裁定前の障害年金支分権消滅時効の成否を争う津地裁での事件の判決が5月21日(木)にあった 在宅していたのだが 5月23日(土)に不在連絡票が入っており 結果 5月26日(火)に 判決正本を受け取ることとなった

これに関しては 被告の民法第166条1項の「権利を行使することができる時」の解釈誤りを確かな書証を提出して かつ 最高裁44号判決が 裁定前の支分権の発生について 判断していない事件であり 本件とは争点が異なるので 裁判所が援用できない判例である旨を主張しているので 過半の期待をしていたのであるが 臆面もなく 棄却された 勿論 判決理由は 無茶苦茶なもので 到底納得できるものではない

一方 44号判決という 最高裁判決がある以上 下級裁判所で これに反する判旨は書けるものではないという判断もあったが 裁判官は各々独立した存在であるので 明らかな間違いや 論理法則に反する判決は 採用しない裁判官も居るはずであるとの期待もあった

行政事件について 真面に判決を出せるのは1割(ニッポンの裁判)といわれている現状で 過半の期待をするのは無理があったのかもしれないが 余りに乱暴な判決理由に 改めて がっかりさせられた 論理は通らず 力尽くである

説明不能の判決理由の3本柱は 以下のとおりである 控訴審では これを具体的に分かり易く表現することとなるが 読者の皆様には 裁判所の公平性について 改めて 考えていただきたい

1  以前の最高裁判決 212号判決を 改変引用した 44号判決を使って誤判決していること(これを 使えるものでないことは 十分主張済み)
2  44号判決は 裁定前に 支分権が発生しているかどうかを判断していないこと (同上)
3  民法第166条1項の解釈を誤った崩壊した論理を使って 時効消滅させていること(被告の解釈誤りについては 書証を提出し証明しており 被告もこれに対する反論もできない状態であった 不都合なことに関しては 一切触れられていない)
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2020年05月09日

国の上告受理申立て理由書の一部公開


保険者国(以下「国」という)は 裁定前に本件支分権の消滅時効が完成しているのは内簡によるものではなく 法律の解釈によるものだとして 名古屋高等裁判所 平成24年 (行ノ) 第10号 障害基礎年金支給請求上告受理申立事件の上告受理申立理由書 平成24年6月26日 申立人指定代理人 青野 洋士ほか17名
において以下のように主張する

この書面は最高裁に受付けられていないが 主張内容には 重大な法律解釈の誤まりがあり 多くの事実誤認が含まれている

主張内容の正否の探究や感じ方については読者の自由であるので 私は ここでは 事実の一部を公開するにとどめる

第2 原判決の要旨と上告受理申立て理由の骨子
2 上告受理申立て理由の骨子
(1) 支分権の消滅時効の起算点についての解釈の誤り

 支分権の消滅時効の起算点については、民法166条1項が適用され (会計法30条、 31条1項後段、2項後段)、民法166条1項の「権利を行使することができる時」とは、権利行使について法律上の障害がないことを意味するものと解されている。ここでいう法律上の障害とは、例えば、期限の未到来や条件の未成就のように、 権利の内容、属性それ自体により客観的に権利を行使することができないことをいい、債務者の側に同時履行の抗弁権がある債権のように法律的な障害がある場合であっても、債務者が自分の意思でそれを除去して権利を行使することが可能である場合は、ここでいう法律上の障害には当たらず、消滅時効の進行を妨げないというべきである。
 支分権は、基本権について裁定請求をして社会保険庁長官の裁定を受けない限り、現実に支給を受けることができないが、国民年金法上、年金の支給要件、支給期間 、支払期月及び支給金額が明確に定められており、社会保険庁長官の裁定は確認行為にすぎないから、支給要件を満たせば各支払期月から順次発生していると観念することができる。そして、受給権者は、基本権についての裁定請求をしさえすれば現実にその支給を受けられる関係にあり、その意味で各支払期月から権利を行使することができるのであるから、基本権について裁定を受けていないことが法律上の障害に当たるとは言えない。そうすると、支分権の消滅時効は、各支払期月から進行し、基本権について裁定を受けていないことはその進行の妨げとなるものではない。 このような解釈は、これまでも複数の高裁判決が採用しており、その高裁判決の結論は最高裁によって維持されている。
 したがって、基本権について社会保険庁長官の裁定を受けていないことが支分権の消滅時効との関係で法律上の障害に当たるとする原判決の解釈は、これまでの判例と相反し、また、民法 166条1項及び国民年金法の関連規定の解釈を誤ったものというべきであり、法令の解釈に関する重要な事項を含む。(4ページ7行目~6ページ末行)

第3 支分権の消滅時効の起算点を基本権について裁定を受けた時とした原判決の誤り
2 社会保険庁長官の裁定を受けてないことは、支分権の消滅時効との関係で 法律上の障害には当たらず、その進行を妨げるものではないこと
(1) 国民年金制度の概要並びに基本権、支分権及び裁定の意義

 国民年金制度は、老齢、障害又は死亡によって国民生活の安定が損なわれることを 国民の共同連帯によって防止することを目的として(国民年金法1条)、保険方式により被保険者の拠出した保険料を基として年金給付を行うこと (同法2条、 87条等) を基本とするものである。
 国民年金法16条は、基本権について、受給権者の請求に基づき社会保険庁長官が裁定する旨規定するが、他方で、同法は、支分権の支給期間及び支払期月を具体的に定め(同法18条)、本件で問題とされている障害基礎年金についても、支給要件や支給金額(年金額)を明確に定めている(同法30条、30条の2ないし4、33条、33条の2)。すなわち、同法は、支分権は、同法の定める支給要件等に該当したときに客観的に発生するが、その受給権者が基本権について裁定請求をし、社会保険庁長官が裁定して 初めて年金給付の支給が開始されることとしているものである。
 国民年金法16条が裁定について請求主義を採ったのは、裁定において広範な対象者に受給権が発生したかどうかを把握することは事実上不可能であり、また、年金の受給権のような権利は、権利者の意思の発動を待つこととして差し支えないと考えられたからである(有泉亨、中野徹雄編「国民年金法」44ページ)。そして、国民年金法が年金の支給要件、支給期間、支払期月及び支給金額について明確な規定が設けられているにもかかわらず、客観的にこれらの支給事由を満たすことによって直ちに年金の給付を受けることはできず、基本権について 社会保険庁長官による裁定を受けて初めてそれが可能になるとしたのは、画一公平な処理によって、給付主体と受給権者との間の無用な紛争を防止し、給付の法的確実性を担保するため、その権利の発生要件の存否や金額等につき、 社会保険庁長官において 公権的に確認するのが相当であると考えられたからである(最高裁平成7年11月7日第三小法廷判決・民集49巻9号2829頁、川神裕・最高裁判所判例解説民事篇平成7年度939ページないし941ページ)。 (7ページ下から6行目~10ページ9行目)
(2) 基本権の裁定を受けていないことは、 支分権の消滅時効についての法律上の障害には当たらないこと
ア 前記(1)で述べたことからすると、受給権者は、支分権については、社会保険庁長官による基本権の裁定を受けない限り、現実に給付を受けることはできないものの、国民年金法が年金の受給権の発生要件、支給期間 、支払期月及び支給金額について明確な規定を定めており(同法18条、30条、33条等)、社会保険庁長官による裁定が前記のとおり確認行為にすぎないことに鑑みると、支分権は、客観的に支給事由を充足した場合には、その支給事由の生じた日の属する月の翌月から支給を始めるべきものとして順次発生しているものと観念することができる。
 このように、受給権者は、基本権について裁定請求をして裁定を受けさえすれば、裁定前に生じている支分権についても直ちに権利を行使することができる者であるところ、受給権者において裁定請求をすることは、年金の支給を受ける前提として当然予定されたことであり(国民年金法16条)、裁定請求をするかどうかは専ら受給権者の意思に委ねられているということができるから、これが法律上の障害に当たるということはできず、また、受給権者において裁定請求することが、基本権及び支分権の性質、内容や国民年金制度の仕組みからして、現実に期待することができないといったような事情(例えば、供託金取戻請求権については、供託の趣旨等からして、供託者が供託の基礎となった債務について免責を受ける必要が消滅するまでは、その行使を期待することが事実上不可能である(最高裁 昭和45年7月15日大法廷判決・民集24巻7号771ページ参照)。)があるともいえない。そうすると、社会保険庁長官による裁定を受けていないことは、支分権の消滅時効との関係で法律上の障害に当たるとみることはできないというべきである。
イ 以上の 解釈は、厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律 (平成19年法律第111号。以下「年金時効特例法」という。)2条が、同法施行の日以前に厚生年金保険法及び国民年金法の給付の受給権者であった者(同施行日以前に年金を受給できるはずであったにもかかわらず、記録漏れのために受給資格がないとされていた者を含む。)について、年金記録の訂正がされた場合においては、その訂正を受けて新たにされた裁定(裁定の訂正を含む。)に係る受給権を基本権とする支分権につき、当該裁定の日までに消滅時効が完成した場合においても、当該支分権に基づく保険給付を支払う旨規定したこととも整合する。すなわち、年金時効特例法2条は、基礎年金番号に統合されていない年金記録が多数存在するなどの事情が明らかとなり、大きな社会問題となったいわゆる年金記録問題を契機に、裁定前であっても支分権の消滅時効が進行することを当然の前提として、年金記録が事後的に訂正されて年金を増額すべき場合や年金受給権がないと取り扱われていた者に年金を支給すべき場合にも、本来の支払期限から5年が経過した支分権が会計法31条の規定により当然に時効消滅して年金の支給ができない事態となることを回避し、年金受給権者の救済を図る趣旨で設けられた規定であるが、仮に裁定前には支分権がおよそ時効消滅する余地がないとすれば、年金時効特例法2条のような規定を設ける意義も必要もないことになる。(10ページ10行目~12ページ1行目)
posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 11:23| Comment(0) | 1 障害年金