我が家屋は、玄関付近の天井からの雨漏りが令和元年の台風19号来襲以来約2年弱続いており、その原因が分からなく、私や家族は、悩み続けていた。
今年の梅雨前の5月頃、意を決して、防水の専門家にお願いして今年の6月から防水工事を進めていた。
ところが、この工事の下請け業者だと思われるが、増築時の事情で、樋の一部が増築した家屋の室内の大事な部分に入っている(勿論、隠蔽式)部分で90度曲った所に工事で発生したゴミ等を詰まらせてしまった。
元々の雨漏りの真の原因さえ分かっていないのに加え、そこから吊戸棚や壁に雨水が浸入するという新たな事態になってしまったのである。
この部分は、大事なところである旨を何度も説明しておいたのであるが、繊細な配慮が足りなかったようだ。あるいは、下請け業者にそのことが伝わっていなかったのかもしれない。
ゴミ等の詰りは、撤去した旧塗料やコーキング材の破片と硬化剤の配合比率を間違えたためウレタン等が液化した物が主であるらしい。
10月20日(水)までの解決策は、兎に角、詰った物を撤去するか、新しい樋に替えて、集水桝の排水口近くからの水漏れ防止には、回収ドレインを使うというものであった。
しかし、別の専門家の話では、回収ドレインは、今までの管よりも細くなるのであるから、昨今の集中豪雨等には対応できなくなる可能性があるとのこと。
10月21日(木)に、防水屋のほかに鈑金屋も含め5名もが来て、現状を再調査したり、樋の室外に出た部分をカットしたりして現状調査と共に改善策を練ったが中々これはという案が出てこない。
室内の天井を剥がして、樋のエルボ部分を見た社長が、材料が古いし、接続が不十分であるので、これでは事業者向け賠償責任保険を使ってもお客様負担が発生してしまうと言い出した。
原因を作ったのは、全面的に請負業者であり、陽の当たる屋外の樋でさえ何の支障なく機能しているのに、その考え方は、根本的におかしいと私は怒りだしてしまった。
私も、社会保険とはいうものの、こと保険という意味ではプロであるので、「そんなことをいう保険屋であれば、私が代わりに折衝しても良い」とまで言ってしまった。
私は、その場を離れて仕事に取りかかることにした。しばらくすると、改善策について新提案が出された。
室内に入っている排水桝のある部分は、約250×45×10(p)のプール上の水溜まりができており、水漏れしないのであるから、そこで金魚が飼えるような状態であったのであるが、これをコンクリートで埋めてしまっては拙いかとの質問を兼ねた新提案である。
幸い、数十pの範囲内に、雨水を受けられる桝が2つもあり、むしろ、そちらの桝の方が、90度も曲がった樋よりは、高い排水能力を備えているので、諸手を挙げて賛成した。
室内に雨水が入り込む根本原因はなくなり、この手の心配事は、今後一切なくなるのであり、かつ、増築部分のテラスに渡るのに、今までだと途中に窪みがあり、その底からは、約30pの段差があったのであるが、施行後は、約18pの段差となり、その面でも利便性が増す。
そして、これは私とは関係は薄いが、費用面や工期面でも相当に有利になるのである。
潰す予定の桝については、今までも、広い面積部分を受け持っていた場所ではないことも確認できているので、この提案者には感謝したい。
コロンブスの玉子と同じであるが、この人がいなければ、このような最良の改善策は提案されなかったはずであるので、何事につけ、発想の転換は重要である。
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