2013年05月18日

消された障害年金の現実的奪還手法

 過日、遠方の弁護士から情報提供に対するお礼の電話をいただきました。その内容は、標記について、訴訟を提起するかどうかについては、依頼者と十分話し合ってみるとのことでした。

 訪問者の多くの方は既にご存じのように、障害年金の遡及請求の場合、受給権発生は障害認定日であり、国の時効の起算日等の考え方が間違っていたので、最大5年分の遡及しかないことは、実は理由のないことが昨年4月の名古屋高裁の判決で明らかにされています。

 これを知った受給権者が、全国でぼちぼち弁護士事務所に相談に出向くようになり、相談を受けた弁護士が理由を確認し、私のブログをお読みになって、勝てると判断するケースもあるようです。

 しかし、私は、今の段階で行き成り訴訟を提起することについては賛同でき兼ねています。名古屋高裁の判決に対しては、国は上告受理申立てをしており、最高裁は未だこれを却下していないので、この段階での裁判は、勝ったとしても、必ず、控訴、上告受理申立てと進む筈で、受給権者はその都度郵券代、貼用印紙代、及び高額の着手金等を要し、長い期間精神的苦痛を受けることになります。

 それでは、現実の手法として、どんな方法があるのかとなりますが、私は、ご本人なり、ご支援者が社会保険審査会(以下「審査会」という)の裁決を目指すことが最善と考えています。行き成り審査会への再審査請求はできないので、社会保険審査官(以下「審査官」という)への審査請求を経るのですが、審査会では遺族年金関係の特殊なケースについて、私や名古屋高裁と同じ考え方を3回も裁決しているので、審査会内では、既にこれが定着した考え方になっています。しかも、老齢年金関連の特殊なケースでは、最高裁においても同様の考え方が示されているので、請求が認められる可能性は大きいものと考えます。

 しかし、国の運用解釈誤りが原因の問題ですので、拒否は、おかしなことですが、年金事務所等の窓口に相談に行くと、原処分から「60日を経過しているので、審査請求も、再審査請求もできない」、と回答されます。この場合は、遅れた正当な理由の疎明について相談内容を深めるか、日本年金機構に催告して、この処分に対する不服として、審査官に対し、60日以内に審査請求をすることになります。

 これらの方法は、比較的短期間(それでも最終審である審査会は、数カ月以上必要!?)で進み、本人が行う場合は特別な費用は不要です。

 弁護士の先生も、我々社労士並みの低額な着手金で不服申立て手続きを代行するのであれば、大きな障害者支援になり大歓迎ですが、今の段階で訴訟は、反って障害者を苦しめてしまうケースも考えられ、私は反対です。過日の弁護士の先生も依頼者に理解できるように十分な説明をされるよう願うのみです。私は、裁判はその後ででもできるので、最後の最後の方法と考えています。

posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 16:16| Comment(0) | 1 障害年金
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