2013年04月27日

ヤル気の喚起・醸成

 研修後の懇親会での話を鮮明に思い出す。私の名刺を見たある社労士が、「ヤル気の喚起・醸成には何をしたらよいですか」と聴く。私が答える前に、「掘り起し以外にない」と言う。「何度も何度も言って聞かせる」、そうすれば、「清水が湧き出るがごとく、意に沿う方向に向く」という。

 これは一つの真理ではあるが、私はもっと多面的な工夫が必要と思っている。例えば、トップや上司等に尊敬できる人物がいるだけでも、従業員はヤル気になる。そんな上司が、しっかり見ていてくれたことを知れば、なお更である。それ故、トップは常に自己研鑚は必須で、幹部の育成は重要である。その他色々な要素はあるが、その企業、従業員の置かれた環境によって、ヤル気醸成のための最善の支援策は違ってくる筈だ。

 一般論で言えば、私は、経営者も従業員も共通的に重要視し、納得の基軸である「顧客志向」を軸としている。このテーマは、労働問題を手掛ける社労士の永遠のテーマで、何時も考え模索している内容ですが、我々のできることは、あくまで支援であって当事者になれないことを肝に命じなければならないと思っている。

 この社労士が、折角、良いテーマを提供してくれたので、私の考えていることを少し述べます。この前提条件として、インセンティブ等の施策は考えないこととします。

 最近、何かの資料に、100年以上継続している老舗優良企業の70%以上が、社是、企業理念等を持っていると書かれていました。代々続く優良企業でもこれをお持ちでない企業が相当数あります。私は、これは大事なことで、これを作る過程でもヤル気の喚起・醸成はできるものと思っているので、名前は、夢・ビジョン、将来像、何でも構わないので、これを作ることをお勧めしています。

 以下、アトランダムになりますが、重要事項について述べます。☆指導・育成を含め、上司・先輩・同僚との関係。特に経営陣との信頼関係は大事です。☆あるべき社員像を示す。真面目な社員も目指すべき方向が分からなければ進めません。☆的確な事業計画を作る。これがないとベクトルが合いません。折角の力が打ち消しあって小さくなってしまうことも起こり得ます。☆適切に褒める・叱る。環境にもよりますが、7〜9割褒めて、3〜1割程度叱るのが効果的と思われます。それもできるだけ自然流で。☆挑戦・研鑽の機会を与える。失敗を恐れず、成功体験を味あわせることが掛替えのない経験になります。☆基本を鍛え、絶えず質問に回答させる。この場合の上司の質問力が鍵となります。☆時間の使い方を工夫させる。急ぐ内容、重要な内容を認識させてプライオリティを付けさせ、自ら効率的に動けるよう創意工夫を促す。また、もっと進んで、1日24時間の使い方を、会社の小さな視点で捉えず、社員一人ひとりを尊重した態度で育成する。

 これらは、捨て置けない重要な内容であるので、近く体系的な資料として纏めたいと思っている。
 
posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 13:51| Comment(0) | 3 人事・労務
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