2012年07月21日

講演について

 本日の日経新聞の「私の履歴書」に、キッコーマン名誉会長の、茂木友三郎氏が、アメリカの経営大学院(ビジネススクール)には、3つのタイプがあると書いてみえます。@ケースメソッド(事例研究)主体、Aレクチャー(講義)主体、B両者の併用の3つです。私は、これを読んで、ある内容を伝えたり、考え方を養ったりする目的の講演においても、似たような方法が考えられると、自らの過去を反省しました。私はサラリーマン経験が長く、NTT時代、東海四県のサービス機関に在職中は、各電話局等の現場機関や、社内の学園に出向き、講演をする機会がしばしばありましたが、上記Bの方法を上手く配分してできていたかどうかと、未だに後味の悪い夢を見ることがあるのです。

 タクク別業務運営への移行時説明会、消費税施行前レクチャー、基礎的法務知識の研修(法務キャラバン)、若手社員育成研修等で講師を務めましたが、受講者からのアンケートを見せていただき、反省しきりの場面を夢に見るのです。伝えたいことは半分も伝わっておらず、こうしてほしかった、ああすべきだとの意見が意外に多く、褒め言葉なぞ滅多に見つかりません。それでも長くやっていると段々ツボを掴めるようになり、担当配分した部下に注文を付けられるようになりました。

 講演のスキルが上がっても、それだけでは講演は成功しません。多くの聴衆を相手にする場合が多いのですから、講演内容について聴衆の認識の度合いは様々で、どのレベルを対象に話をすべきかは非常に重要です。来たからには、何か一つでも身に着けて帰ってほしい、と思うのは講師の大半ですが、その方法が掴めないことが多いのです。

 その意味で、私は、質問の時間を大事にしています。私の部下が、知り合いの視聴者に「質問をしないように」、と話している場面を目撃したこともありますが、視聴者にとって、日ごろ疑問に思っていることを解決できたり、考え方のヒントを得られることはかけがえのないことです。従って、私はできるだけ多く質問の時間をとるようにしています。また、講師が即答できない場合もあるでしょうが、その後の対応が大事で、質問自体を敬遠していては、講師としても向上の機会を失っているようなものです。

 その点、社労士会の講演等では、県会においても、支部研修においても、今までに受けた全ての講演等で、質問を大事に扱っていただき満足しています。
posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 16:18| Comment(0) | 4 セミナー等
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