2019年06月29日

主治医に勝る障害年金受給権者の日常生活状況の把握


一昨日、障害厚生年金の裁定請求代行を受任しているお客様から、診断書を2通書いてもらえた旨の電話による報告があった。

お付き合いの深い弁護士の先生からの紹介案件であったが、精神障害者であるご本人によると、病院の先生も受付担当も診断書を書いてくれないという。

ご本人の病状等の事情をお聞きすると、職を転々としたり、ディケアーに通ったりしており、最終的には、最後の職場も辞めざるを得ない状況にあったので、これは、ご本人が日常生活の状況を主治医に正しく伝えていないのが原因であると判断し、工夫さえすれば、診断書は書いてもらえると考え受任した事件である。

当然のことながら、先ずは、主治医の先生に気分を害せず診断書を書いてもらうにはどうすべきかを考えた。詳しい事情を書いた手紙を出しても、先生も面倒だし、気分を害するかもしれない。

私の考えた策は、こうである。通常、診断書がいただけてから作成する病歴・就労状況等申立書を本人に質問を繰り返し先に作ってしまうことである。それに1枚物の診断書作成の依頼状を添えれば、嫌みもなく、作成の必要性もお認めいただけるのではないかと考えたのである。

手間暇を考えても、どっちみち作らなければならない書類を先に作るだけのことであり、これが効果が大きいとなれば、これを選ばない手はない。

ご本人に言わせると、「絶対に書かない」、「弁護士が来ても、社労士が来ても絶対に書かない」と言われていたようであるので、依頼状には、このような表現をした。

「(1) 平成30年4月25日から同年7月24日までの現症日のもの    1通
 なお、上記障害認定日現症の障害の状態が、障害等級不該当の場合は、事後重症請求としますので、下記の診断書のみで結構です。
(2) 今回の診察日のもの                     1通」

依頼状は、4月7日付けであったので、作成までには随分と長い期間がかかったが、約2カ月半の間、催促もせず静かに待ったところ、朗報である。

ご本人からは、診断書が2通できているという報告であるので、主治医が同じ診断書を2通作成することは考えられず、主治医も認定日請求を認めてくださったのかもしれない。

今まで、既述のように診断書が来てから病歴・就労状況等申立書を作っていたが、こんなに効果があるのであれば、これは常に前もって作成することにすれば良い。ご本人による裁定請求の場合に多いのだが、日常生活能力の実体を主治医の先生に伝えられず、不支給や事後重症認定とされている事例が何と多いことか。一旦決まってしまうとこれを覆すのは至難の業である。

同業の仲間に聞いても、前もって作成しているという話を聞いたことがないが、これは皆様にお勧めしたい施策である。

主治医は、そんなには日常生活能力の把握に時間を取っておれないので、これを社労士が意識的にすれば、その面では主治医以上の日常生活能力の把握が可能となるし、効果も大きいはずである。
posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 10:11| Comment(0) | 1 障害年金
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