2019年03月09日

異議申立て却下に対する国家賠償法提訴の可否について


私が問題にしている、障害年金の支分権消滅時効問題については、本題もさることながら、その入口論である不服申立て手段を行政側で閉ざしていることにも大きな問題がある。

このブログでも何度も触れているが、社会保険審査官及び社会保険審査会法による審査請求も、受付けてその後棄却してみたり、いきなり却下してみたり見解も取扱いも割れている。私が経験した最新の却下理由では、事実行為だからというものであり、2件が平成26年7月31日に却下されている。行服法による厚生労働大臣に対する異議申立ても、同様の理由により平成29年には20件、今年に入ってからも1件が却下されている。

この付記は、別の裁判における国の主張では、「消滅時効を援用する旨の厚生労働大臣の意思表示である」旨が述べているので、明らかに却下理由とは矛盾するものであるが、未だ誤った見解を改めていない。

ところが、昨日のことであるが、前々から気にかかっていた裁決例による 社会保険法 第2版 加茂紀久男著 裁決例Eを確認してみると、年金決定通知書への時効消滅した旨の付記は、年金決定という行政処分と一体のものであり、その付記だけを年金決定の判断の対象から除外していることは考えられないと記載されているのである。

参考までに、原文(抜粋)も示す。

「時効による権利の消滅は、直接法律の規定に基づいて発生する法律効果であるが、裁定請求に対する応答としての処分は、このような法律効果を含めて、当該処分の行われる時点までに生じた、給付の受給権の発生、消滅に関する一切の事実を考慮に入れた上で、その時点での受給権の有無及びその内容を公的に確認する行為であり、裁定の前提となる権利の発生・消滅に関する事項のうち、時効消滅だけが、前記処分における判断対象から除外されているということはあり得ない。以下割愛」

これは、裁決例Eであるが、同時に著者の考え方でもある。この著者は、判事としての経験も豊富で、社会保険審査会の部会長を足かけ7年間も務められた見識家である。

国の主張は、本題についても、入口論においても、不合理の改善について前向きな姿勢はなく屁理屈の積み重ねで埒が明かない。

従って、私は、この入口論についても提訴をしようと真剣に考えているのであるが、提訴の方法及び主張構成がまとまっていなかった。提訴の本当の目的は、却下の違法を正すことにあるので、公務員の違法に基づく国家賠償がベストであるとは考えていたのであるが、損害の立証をどのようにしようか良案が見付からずにいたのである。

この点につき、本日思い当たったことがあり披露させていただく。

原告を依頼者ではなく、受任者の私にする。そして、依頼者及び厚生労働大臣への返信用郵送料を含めた最低郵送料(82×2×2×20=6,560円)を請求額とするのである。

この提訴の一番の争点は、公務員の違法であるので、これを進めることによって、当然に却下の違法の正否が明らかになる。色々理論構成上も難しいところもあるので、親しい弁護士の先生のご協力を得ながら進めることに決意が固まってきている。
posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 16:24| Comment(0) | 1 障害年金
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