先週の土曜日、実は、6月18日は私の誕生日でもあったのだが、NACS(公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会)主催の研修会があり、名古屋市中区の伏見ライフプラザまで講演を聴きに出かけた。
この日の講師は、ご自身、消費生活専門相談員・消費生活アドバイザーであり、弁護士でもあられるY.E先生で、事務所を私の地元である西三河に構えてみえる。
実は、私は、このテーマと同じ講演を、この半年の間に2回も聴いている。相続税法の改正等に伴い、商機到来とばかりに、生保大手及び葬儀セレモニーを手掛ける大手から誘いを受け、私もこの手の話の適齢期と自覚しているので、誘いに応じたのである。
このときの講師は、税理士とその会社の講師を専門とする社員であったと思うが、今回のY.E先生の講義は、講義内容も資料もずば抜けて光っていた。
面白い先生で、沢山の資格をお持ちで、数え上げると合計70になると言われる。これでは、その管理だけでも大変である。
お話の内容は、「争族」への心構え、近年の動向、相続の基本、よくある事例、及び終りに、と5章に分けられていたが、約2時間で充実したお話しをされた。
例えば、税法の改正についても、どの点でどのような影響があるか等、分かり易い資料にまとめられ、対策案も具体的に示されていた。時を見て、頭の体操の時間も設けられ、3問の興味をそそられるクイズを用意されてみえた。全て3肢択一方式で、Q1「妻のへそくりの平均額はいくらか?」、Q2「葬儀費用の負担はどこから出すのか?」、Q3「平成26年度に国庫に帰属したお金はいくらか?」であったが、当てられて答えた方も中々の見識をお持ちと感心させられた。
今まで、他の講義では、聞かれなかった内容として、相続開始から申告までのスケジュールを項目別に必要日数、期間等を明記し、現実の対処にも役立つ資料がいただけた。余りにいい資料なので、落書きのないきれいなものを幹事さんの了解の下1部余分にいただいてきて、帰宅後スキャンしてタブレットでいつでも見られるようにしたほどである。
例えば、遺言についても、同様で、自筆証書遺言及び秘密証書遺言は、検認が必要となるが、この検認のために、戸籍を集めるだけでも1ヵ月以上を要してしまい、こんな面でも公正証書遺言が優れている旨の話は初耳であった。
よくある事例では、様々な実例が紹介され、例えば、寄与分の認定が現実には少ない等問題点も指摘された。また、相続放棄については、熟慮期間として3カ月以内と法定されているが、故意に4ヵ月目から借金取りが現れる等の実例もあり、実際は緩和措置が採られているから、3ヵ月を過ぎても相続放棄できる場合がほとんどである等の話は、実務経験者でなければ分からない話であると満足して気持ち良く帰ってこれた。
約1ヵ月ほど前に、突然来訪した仲間の社労士から、相続に関する勉強会の講師を依頼されていたのだが、資料作りに時間を割くことができないのでお断りしていた折も折であったので、今回の資料にはなお更の価値を見い出したのかもしれない。
2016年06月25日
「争族」最前線
posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 09:07| Comment(0)
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