2015年11月14日

神戸地裁での第1回期日の決定

以前、このブログで、某事件の成年後見人法定代理人としての本人訴訟の第1回期日も決まらない事情について紹介した。勿論、事件の内容は年金支分権の消滅時効問題である。裁判所の書記官から期日の予定も付かない旨の回答があり、ほとんど例のない珍しい事例としての紹介である。

ところが、この事件の第1回期日が、めでたく12月8日(火)と決定した。 この事件については色々変わったことがあり、同じ請求内容の事件を2件提訴してしまった経緯もお話ししたが、この件について、私の思い違いがあったので、私の反省とともに ご本人にもお詫びした。

私は、2つ目の提訴について、N.F様が、最初の訴状をコピーし、私の氏名の表示部分の印鑑だけを市販の三文判で押し直したものと推測したのだが、 実際はそこまでの行為には及んでおらず、私の臆測誤りであった。どのようにしたのかをご本人に確認したところ、追加した他の成年後見人と成年後見人でもある息子さんの2名の名前を記載して提出したとのことである。ついでのことに、自分の思っている 不満等について追記したので、 ご本人からお聞きした内容を考えると主張の構成が 崩れている可能性が高いことが分かった。

ご本人も、私と電話で話してみて、他の成年後見人では訴訟の維持すら難しく主張の構成も崩れていることを認識したようで、私に2つの事件を頼むのは難しいと判断し、 法テラスに行って代理人になってもらえる人を探してくると言っている。 私は 容易には探せないと思っているが、 言い出したらつっぱしる人で、なかなか頑固な人であるので、大きな間違いが起こらなければ、ご本人が気が済むまでやってみるより仕方ないことと諦めている。

私がこの裁判で主張するのは、勿論、被告の法解釈誤りという一般論についてである。予備的主張として民法第158条の類推適用を主張するのは当然のことだが、 裁判所が主位的主張に対してどのような判断をするかが私の最大の関心事である。

主な争点は以下の6つであるが、今までの裁判所は、なぜか争点自体を、勝手に「消滅時効の起算点の問題」一つに絞ってしまっている。 例えば、A、D、E及びFについては、どのように考えても、消滅時効の起算点の問題に入れてしまうことは適当でない。

@ 内簡に基づく運用が適法かどうか
A 継続5年間という消滅時効が成立するための絶対要件を欠く不支給が適法かどうか
B 支分権の消滅時効の起算点は、どの時点か
C 障害年金は停止条件付債権と同様に評価すべき性質を有するかどうか
D 本件の正しい支分権の支払い期月は、国年法18条(厚年法36条)3項本文かただし書か
E 会計法第31条1項の「時効の援用を要せず」の問題は、消滅時効の完成要件を満たしていない本件において機能するのかしないのか
F 国会答弁の意味する「個別の時効の援用」はいつから遵守義務があるのか

これらの重要な争点を無視しているのは、私から見れば、故意によるものではないかとの疑いも出てきた。どうやら、不都合なところは問題にもしないという姿勢が下級裁判所の常套手段になっているような気もしないではない。なぜかというと、社会保険審査官においても社会保険審査会においても、 この手法が常套手段として使われているようになっているからである。

社会保険審査会の審査長は、 高等裁判所等で相当の実績のある方が就任しておみえで、 ここでの先例で、そのような手法を用いれば、これは便利な手法であるとの認識が拡がり、社会保険審査官が真似をすることは必至である。ほかごとではあるが、この手法は、社会保険審査官において多用されている。

さすがに、最高裁においてはこのような形跡は見られないが、 平成27年6月17日判決の名古屋高裁においては、既にこのブログで紹介済みのような、とんでもない判決理由が書かれるのだから、 最近の私は、瀬木比呂志先生の言われること(絶望の裁判所、及びニッポンの裁判)の方を信じる傾向にある。

しかし、こんな環境には負けておれないので、私は、成年後見人法定代理人、及び補佐人としての活動を通して、最高裁で勝つこと、及び下級裁判所でも多くの勝訴実績を作れるよう絶えず研究中である。
タグ:主な争点
posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 20:21| Comment(0) | 1 障害年金
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