昨年10月15日、標記法人が設立され愛知県社会保険労務士会(以下「本会」という)役員でもある4名の理事が社員としてその日に登録された。その後、本会、及び政治連盟役員等により、社労士による成年後見業務がスムーズに運ぶよう、色々な準備がされ、先週23日(金)には、社員総会が開催され、予定の議事は全て承認された。
総会終了後、早速理事会が招集され、定例理事会開催日、裁判所への名簿提出日程等が話し合われた。私は、三河中支部に所属するのだが、支部の先輩で、尊敬している人が準備委員として活躍してみえた。その方が、まだ研修を受講していた時に、この法人に関する仕事で、何やら私に依頼したことがあった。研修の休憩時間であったので、話を呑み込みもせず、この人に頼まれたことは断れない、と思っていた私は、「いいですよ」と返事をしていたのである。1カ月ほど前に、これが何であったのかを確認したところ、標記法人の理事候補になることであった。齢はいっているが、社会保険労務士登録をして3年3カ月にも満たない私が、そのような大役を引き受けて良いのかどうか迷ったが、どんな経緯にせよ一旦約束をしたことを破れないのが私である。
この日、私は、16名の理事と同時に、10名の業務審査委員会の委員にも就任してしまった。社労士会では、埼玉会が先駆者で約14年の実績があり社団法人も設立したようである。愛知では、初めての業務ゆえ、これから色々な問題が出て来ることが予想できる。衆知を集めることができ、より良い運営の一助となれればと思っている。
この法人(以下「会」という)は、86人の正会員と、3名の賛助会員が登録した。早速、会として管轄の裁判所にお邪魔して、会員の名簿を提出し、家裁の名簿に登録していただくよう訪問するのが手始めの仕事となった。会を通して受任すれば、社労士賠償責任保険も適用になり、受任した者に万一の事故があれば、他の会員に引き継ぐこともできるメリット等がある。
早速、隣接市である岡崎市の若い会員から、研究会を作り地域包括支援センターに営業に行きたい(埼玉会のDVDに営業活動として照会されていた)ので、この研究会のリーダーになってほしい旨の依頼を受けた。私が忙しくしていることを承知した上での依頼で、連絡や事務を引き受けてくれるとの提案を受けているので、少しでもお役立ちできればとここでも簡単に引き受けてしまった。
実は、私が成年後見人に就任する目的は、皆さんとは全く別の所にあって、私が受任したいのは、障害年金を受給している方で、遡及5年を越える不支給とされている障害年金の支給を切望している人からの受任である。
消滅時効の事件の場合、私は先ずは、異議申立てから始めているが、これが成就しなかった場合、残された道は裁判しかない。社労士は社会保険に関しては一番の専門家である筈だが、残念ながら、幾ら社会保険に関する業務でも、社労士が裁判の代理人にはなれない。しかし、成年後見人に就任すれば、成年後見人法定代理人として、本人訴訟ができるのである。
月刊社労士のお陰で、消滅時効の問題について、正式の請求手続として異議申立てができることを知ってから、消滅時効に関する異議申立て事件は、既に6件提出しているが、未だ1件も決定は出ていない。現在、受任していながら準備中の事件も5件あり、当会の設立・稼働と、事件全体の進捗とが旨いタイミングで進んでいてくれ、私はこの偶然に深く感謝している。
先先週紹介したN.F様は、現在神戸を生活の拠点としてみえるが、神戸家裁に、私と息子さんを成年後見人候補として申立てたいといってみえる。主に、身上監護はご子息、金銭管理は私が担当するとして申立てをするのだが、遠方でも、もしこれが認められれば、この仕事は、私のライフワークとしている「国に法改正等を決断させる」活動とも一致することとなる。
仮に今回ダメでも、社労士成年後見人制度では、今後このような形での成年後見人の就任が必ず成就し、「黒いという事実」を、法律的技法を用い「白い」と言い含めるような国の主張に対して、徹底的に論戦を挑める機会が与えられるものと期待している。
国だけでなく、従来の判決のほとんどは、政治的判断としては在り得る結論であるが、法治国家における裁判所では、法律的解釈の帰結に反する判決はあってはならない。最も、この点の議論がし尽くされていないのであるから、裁判所を責めるのは酷かもしれない。
2015年01月31日
一般社団法人社労士成年後見センター愛知の設立
posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 14:43| Comment(0)
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