2021年01月30日

過半の期待をした東京地裁の判決


このブログでも紹介した昨年の10月13日(火)結審の裁判で、その日に判決日が決らず、後日通知する旨の事件について、先週の土曜日に判決書を受領した。

勿論、障害年金支分権消滅時効に係る事件であるが、特別な事情の一切ない事件であるので、類似事件では一番困難性の高い事件である。

結審の日、裁判長は、当日手交したメモについて、「書証として取扱います。」とおっしゃり、「証拠に沿って判断します。」と言ってくださった。

判決日を後日通知する旨の発言があったので、今までの判決とは異なる判決理由が示されると過半の勝訴判決を期待していたが、残念ながら敗訴であった。

判決日の通知が、今年の1月15日(金)で、結審から既に3カ月以上経過していた。

判決日は同年1月21日(木)13:15であったので、判決日を通知するまでに、今までにない判決理由を考えているのではないかと期待したのである。

この間の期間は何であったのだろう。同僚と議論でもしていたのであろうか。

判決書を読むと、流石、東京地裁だけあって、当事者双方の主張内容は、的確に、正確に把握されていた。

ところが、判決理由の根拠について判旨の異なる212号判決と44号判決を並列して同列に置いているのである。

結果、基本的には、従来の判決理由と同じで、基本権への権利不行使(裁定請求遅れ)を支分権に対する権利不行使とみなした判決理由であり、独立した権利を混同させたものであった。

44号判決がある以上、下級審において、これに反する判決を出すことは、余程の正義感と信念のある裁判官でないと難しいというのが現実である。

しかし、これは証拠の恣意的認定・選択であるので、これは修正さえなければならない。

本件については、訴額が大きいので、手数料相当の収入印紙代だけでも高額となるので、控訴の意向についてご本人に確認したところ、「途中で降りるほど馬鹿ではない」旨の心強い言葉をいただいた。

この方は、信販会社の法的手続きで、簡易裁判所には何度も出廷してみえる方であるので、その意向に沿って進めることに決めた。

裁定に裁量権があれば、権利の混同が許される理由は3条件の全てがなくなるのであるから、言い逃れができない主張を磨き、勝訴に導き、裁判費用まで回収できるよう精一杯努力する強い決意である。
posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 12:02| Comment(1) | 1 障害年金

2021年01月23日

戦没者の遺族に対する特別弔慰金


昨日、1月22日(金)朝、堺市のお客様で、本ブログにも既に何度も登場しているK.I様から電話があった。つい先日も自転車事故について主人公になっている方であり、障害年金支分権消滅時効の問題につては、盟友ともいうべき方である。

2つの用件があったのであるが、そのうちに1つが、標記についてである。

今回は、ご自分のことではなく、私の父が海軍に属しており小笠原諸島方面で戦死していることを覚えていていただき、標記の弔慰金をもらったことがあるかないかの照会であった。

私は、もらったことがないので、その旨答えると、既に受給してみえるK.I様が判断するところによると、どうやら私も該当者らしく、5年間分で25万円の国債がいただけるとのこと。

調べてみると、いつも話題にしている年金と同様で、前回分は既に時効になっており遡及の請求手続きはできないようであるが、今回分については、令和2年4月1日から令和5年3月31日まで請求手続きができるという。

経緯を調べてみると、恩給法による公務扶助料や戦傷病者戦没者遺族等援護法による遺族年金を受ける方がいない場合に支給されるものであるようである。

たぶん、母が生存中は母が受給していたものと思われるので、自身のこととして、このような給付のあることは、余り考えたことがなかったので、恩給や労災のように転給のあることに感慨を強く持った。

国の責務の大きさと、戦争を二度と起こしてはならないということである。

約2年前、私は、戦死した父の戦死した時の状況を分かる範囲で調べて、父を偲ぼうと、所要の手続きをして厚生労働省に資料の送付を依頼した。

生前の私の妻は、私の実父について、色々知りたいと思っていたのであるが、今となっては、父を偲ぶことができるのは私しかいないと、行動に移したのである。

目に見えないところで繋がっていて、これに対する慰謝が今回の仕儀として現れたのかもしれない。

私は、どちらかといえば無神論者で霊魂の働きを信じる方ではないが、何か不思議なものを感じてしまう。
タグ:転給
posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 11:25| Comment(0) | 13 社会・仕組み

2021年01月16日

思いもよらなかった被告側弁護士からの名刺交換による挨拶


一昨日、1月14日(木)、16:30頃、名古屋地裁で私が補佐人を務める事件で、被告国側の受任弁護士が近づいてきて、原告側の受任弁護士の右隣に座っていた私の前に、名刺を出されるのである。

こんなことは初めてで意表を突かれたのであるが、第一声にまた驚かされた。

「ご高名はかねがね…」といわれたのである。「宜しくお願いします。」と言われても、どんな風に宜しく対応すればよいのかピンとこない。社労士になってから10年にも満たない私が、社労士業界で有名なわけがなく、何のことだと余分な方向に思考が向いた。

この事件は、障害年金支分権消滅時効の問題であるが、類似事件では、被告国側に受任弁護士が付くこと自体少ない。

東京地裁では、最近の原告の主張に対して、正対した反論ができなくなっており、「反論しない」旨の陳述があったことを考えると、全国的な情勢・傾向を把握したうえでの体制かもしれない。

事件によって、受任弁護士が付くかつかないかは、全く別の理由かもしれないが、少なくとも、従来は、法務省の地方の訟務官が 2〜3名と厚労省(本省年金局事業管理課)から数名〜十数名が指定代理人に就くことが多かった。

私は、この事件のみではなく、国家賠償を含め、国が被告となる訴訟に多く関わっているので、この面で、関係する国の部署では話題になっているのかもしれない。

それは、兎も角として、この弁護士は、論理的主張に関して反論すると陳述された。従って、過日照会した、「次回で結審にする」旨の裁判官の思惑に反して、結果、2月5日(金)までに、被告が準備書面を提出し、次回期日は、2月18日(木)13:15に設けられた。

原告側受任弁護士が、診断書の反訳を依頼する予定である旨の発言をしたのについて、被告の弁護士も裁判長も論理的な主張に限定して構わない旨の進行であったので、これは歓迎できる。

私は、徹底的に議論することには大賛成で、そこで、なるほどと思われるような主張が出されれば、「国の行為は、違法ではなかった」と納得することができるかもしれない。

屁理屈の積み重ねのような従来の主張とは見違えるような真面目な議論ができるよう祈念している。


話は変わるが、昨年の10月13日(火)の結審において、判決日は後日通知する旨となっていた判決日について、昨日通知があり、1月21日(木)13:15となった。

裁判長が宣言したように、証拠に基づく正義に適った判決であることを強く祈念している。
posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 10:27| Comment(0) | 11 所感