2017年11月04日

障害年金支分権消滅時効問題に係る厚生労働省による不服申立て妨害に対する当面の対処について


私は、標記に対する対処は、勿論訴訟を考えているがそれまでには準備等時間がかかる。従って、当面の対処策として、某地元代議士に、国が正当な不服申立て手段を教示するよう働きかけていただくこととした。以下、その依頼状の(案)である。行政の担当者については、敢えて実名とさせていただいた。


平成29年11月吉日

衆議院議員 ?? ?? 先生
愛知県豊田市汐見町 4−74−2
木戸社会保険労務士事務所
代表者 木戸 義明 ㊞

ご依頼の件について


前略 私は、ある事件を契機に、障害年金の支分権(基本権の発生に基づき月単位で支給される具体的債権であり、基本権とは独立した権利)の消滅時効の保険者国の運用誤りについて多くの事件で国と争っている社労士です。

年金については、5年の消滅時効とされていますが、国の運用は、観念操作により、基本権に対する権利不行使(詰り裁定請求遅れ)を支分権に対する権利不行使とみなしたものであり、受給権者が権利行使する機会さえ全くない内に消滅時効が完成しているとされているところに問題があります。

この問題自体は、色々な事情や実態があり、正否の評価にも諸説あるので、不服申立制度及び裁判で決着させればよいものと考えています。

しかし、この不服申立て自体を担当省である厚生労働省が違法に道を塞いでいることは、法治国家の国の体制として許されるものではありません。障害年金を受給している人は、労働が制限されている等でほとんどの人が経済的弱者です。この運用に不服でも、大半の方は、弁護士への着手金や裁判所への手数料(収入印紙代)すら払えないのです。

我が国は、このような重大な権利に係る国の過誤に対して不服申立制度が無いなどという法制にはなっていません。厚生労働省が自らの不都合を隠すために誤った運用をしているだけのことです。しかも、これは同省が故意に生み出している大量の不具合です。

平成28年4月の全面改正前の旧法の行政不服審査法(以下「行審法」という)第57条2項(新法では、第82条2項)では、「行政庁は、利害関係人から当該処分が不服申立てをすることができる処分であるかどうか並びに当該処分が不服申立てをすることができるものである場合における不服申立てをすべき行政庁及び不服申立てをすることができる期間につき教示を求められたときは、当該事項を教示しなければならない。」と定められています。

私は、上記の質問を何度もしていますが、保険者自身が、正解を知らない、又は故意に受付を拒否しているのだから教示がある訳がありません。

そこで、私が貴職にお願いしたいのは、厚生労働大臣に対する正当な不服申立て、具体的には、行審法に基づく厚生労働大臣への異議申立てを違法に却下している実態を早急に是正していただきたいのです。

この違法な却下について、厚生労働省の却下理由について少し説明します。分かり易く具体例で説明します。

裁定(年金)決定通知書、別紙1 3/3 の朱下線部が問題の行為(付記)です。

決定書、別紙2の2頁及び3頁朱下線部では、この付記は、「見解を書面に付記したものに過ぎない」、「事実を通知しているものであり、公権力の行使に当たる事実上の行為に該当しない」、及び「当該記載は単に事実の通知であって、行政庁の処分には該当しない」ことを主要な却下理由としています。

ところが、別件裁判における国の準備書面、別紙3の9頁朱下線部では、厚生労働大臣は、「平成22年1月以前の年金は、時効消滅によりお支払いはありませんと記載することで、消滅時効の援用の意思表示を行った」と主張しています。これについては、年金法の改正で、平成19年7月6日以降に受給権を取得した者には、時効を完成させるためには時効の援用が必要になったのですが、これについて国は、この付記以外には何もしていないので、裁判での国の主張の方が正しいことは明らかです。

この両者は、正に正反対のことを言っており、国の行為として許されることではありません。この受給権は憲法第25条2項に基づき具体化した重要な権利であり、障害年金の場合、年金法により差押えや課税まで禁止(国年法第24条、25条及び厚年法第41条)された最優先されるべき権利です。

この行為自体、裁定(年金)決定通知書と同時に同書に付記する形で行政処分と一体としてなされており、これ自体を行政処分の一部とする考え方もあります。この効果も行政処分と同じで実質的に公定力があるものとして取扱われています。従って、この不服申立ての受理自体の要件審査の厳しい社会保険審査会でさえ受理され、審査のうえ、苦しい理由を付けて却下している実例もあるのです。社会保険審査会は行政処分のみを審査し、事実行為については審査対象としない機関です。

私が、代理人として審査請求した事案では、私が、保険者が「事実行為」であるといっている旨を記載したことを良いことに、社会保険審査会では、事実行為は審査の対象外であると複数の事件が却下されています。従って、私は行審法の主管庁である法務省や、全国社会保険労務士会連合会に具体的事例を照会して、社会保険審査官及び社会保険審査会法(以下「官会法」という)で対象外ならば一般法に立ち戻るので同法に基づく厚生労働大臣への異議申立ては可能である。同法は、事実行為についても申立て可能との回答を得て20件を超える受任事件を手続していました。勿論、その照会の前には、弁護士にも相談して同様の回答を得ています。

ところが、平成29年6月23日付で改正新法適用分の2件、同年7月3日付で旧法適用分14件、同年同月10日付で旧法適用分6件と一挙に却下の処分が下されました。旧法適用分については、最も早く申請した方は、丁度2年10カ月待たされた後、理不尽な違法な却下をされた訳です。

不服申立ての一般法である行審法の目的は、行政庁の違法又は不当な処分その他公権力の行使に当たる行為に関し、国民が簡易迅速かつ公正な手続の下で広く行政庁に対する不服申立てをすることができるための体制を定めること、並びに国民の権利利益の救済を図ること及び行政の適正な運営を確保すること(改正前新法も大綱同じ)です。厚生労働省の行為は、これに大きくはずれています。

この却下の事務を担当したのは、従来の担当者佐藤洋平氏が転出したので、重永将志旧年金局事業管理課給付事業室長でした。そして、本人はその数日後には他省に転出しています。初期の異議申立ての方は2年10ヵ月待たされた挙句の果てに、違法な却下処分に処されたのです。この間には、不作為の異議申立てをしていますが、未だ採るべき義務が果たされていません。旧法の不作為の異議申立てには、「20日以内に、申請に対する何らかの行為をするか、又は書面で不作為の理由を示さなければならない。」と法定されていました。これさえ無視され守られていません。

厚生労働省は、これらの行為に対して罰則規定がないことを良いことに、やりたい放題です。これは福祉行政を担う厚生労働省のすることではありません。この行為は、犯罪といっても過言ではありません。

以上のように、我が国の法制、事柄の性質、行政不服審査法の趣旨、社会保険審査会の受理実例等から考えて、この問題が一切の不服申し立て手段がないというようなことは考えられないことです。色々書きましたが、要するに、「国が国民に嘘を言って、不服申立ての道を閉ざしてはならない」ということです。

従って、所管省である厚生労働省に対して、本案に係る不服申立て手段について、官会法を含め、正しい不服審査申立て方法を明らかにするよう貴職から主管課長高橋和久氏等に要請していただきたくお願いする次第です。
草々

 


代表者  木 戸  義 明
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posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 18:17| Comment(0) | 1 障害年金