2017年05月27日

私事件での国家賠償法に基づく提訴


私と妻は、先週の金曜日、平成29年5月19日にある親しくしている弁護士法人を通して、国家賠償法に基づく損害賠償請求事件の訴状を名古屋地裁の夜間窓口に提出した。

障害年金支分権消滅時効の問題では、唯一勝訴確定している元祖の事件に係る初期の段階での国家公務員の違法を根拠としている。その違法について少し述べれば、私は、元祖の事件の提訴前には、年金決定通知書受領後約3週間後には、年金中央相談所の I 様に苦情を申し述べており、年金時効特例法施行後の平成20年4月28日から約10ヵ月間は、主に豊田社会保険事務所(担当係長、お客様相談室長及び所長)及び愛知社会保険事務局の担当係長に対して、継続的に国の運用が間違っており、的確な判断を下すよう説明・説得を繰り返していた。

それにも拘らず、国家公務員法上公平・公正な対応をすべき担当の国家公務員は、殻に閉じこもった間違った見解を述べるだけで、私の説明を聞こうともせず、クレーマーに対するが如き対応をした。

流石に、社会保険庁の電話応対担当者は、良識的な人物であった(先のお客様相談室長が「この通知は古く形骸化している」と説明したのに対して、「そういってしまえば、良心を捨てることになる。形骸化しているのであれば、廃棄しなければならない」との発言を得ている)が、愛知社会保険事務局の担当係長は、民法第158条1項の準用等に関する判例の存在について、「商法に関するものはあるが民法に関するものはない」と虚言を弄するに至った。

これらが、主な公務員の違法であるが、私が提訴を考え始めたのは、まだ2年ほど前のことである。東海3県の社労士会が合同で実施した「法的対応能力養成講座」の講師であった、某有名大学の法科大学院の教授であったH.F弁護士が、私の書いた、日本法令の年金相談第6号「受給権者の権利を護る使命を果たすために知っておきたい! “私の事件”から読み解く 障害年金支分権消滅時効の運用誤りと問題点」を読まれた後、私に慰謝料請求提訴を任せてみられてはどうか、と着手金なし、成果報酬のみという好条件で提案して下さったのである。

損害発生の原因は、国家公務員の違法による提訴の異常な遅れであるので、そもそもの元の事件について、裁判で勝てる事件である必要があった。その条件を満たさなければ「遅れ」は問題にならない。その点、元祖の事件は、結果が出ており、勝てるべき内容であったといえ、以後の事件を含め、最近急激に環境が整ってきている。

また、損害賠償事件の消滅時効は相手方及び損害(額を含む)を知ってから3年であるので、今回の提訴日がリミットであったのだ。最高裁で確定したのが、平成26年5月19日、それを受任弁護士事務所が受け取ったのが同年5月21日、今年の5月21日は、日曜日である。私の経験では、控訴期限が、年末始の休暇期間の場合に、休み明けで良い旨の取扱を受けたことはあるが、土日祝に該当する場合は、休み明けではアウトの筈である。

訴状の作成については、経過等の内容が分かり難いので、私が素案を作成し、書証も全て用意(最初は提訴の予定がなかったので、この準備には苦労した)して、先のH.F弁護士とは別の受任弁護士に作成していただいたのであるが、委任後準備期間は1ヵ月半程度しかなかったが、(案)ができた段階で、内容を十分精査して、少なくとも1週間程度前には提訴したかったのだが、ぎりぎりセーフとなってしまった。

私が本件提訴で強い関心を持っているのは、これにより、怠惰な公務員にどれほどの警鐘を鳴らすことができるかという点と、特別損害の請求に対する裁判所の判断である。通常の損害賠償請求は、通常損害のみが損害賠償請求の対象となる。

これに対して、本訴では、私が、お客様相談室長や所長に対して、「そのような対応をしていると御庁は私たちに対して、償いきれない損害を生じさせることになる。その場合、どうする積りなのか」といった趣旨の内容を伝えていることが、特別損害発生予見性としてどのように評価されるかである。まだ勝訴もしていない内から、それ以上具体的な特別損害を知らせることはできないので、私はこれで十分と考えているが、争点となるところである。

いずれにしても、他の受任事件とは違って、苦しみが少なく、楽しみの多い裁判であるので、2大関心事が達成されるよう最大限の力を傾注する。
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2017年05月20日

機は熟したり 厚労大臣の不作為を糾弾


私は、障害年金の支分権消滅時効の国の違法な運用に対して、行政不服審査法に基づく異議申立て(新法は「審査請求」)を、社労士の受任事件として20件以上同大臣に提出している。

最初の申立ては、平成26年9月3日付けで3件を同時に提出し、翌日の9月4日8時25分には、文書課で受け付けられ、その翌日の9月5日には、この事件の担当主管である年金局 事業管理課 年金給付事業室 年金給付係 に届いているようである。

この間約2年8ヵ月である。その間には、回答の催促は勿論、補充意見を出したりしている。その内でも、最たるものでは、経過期間の長いものに対する「不作為の異議申立書」である。しかし、これに対しても、未だ何の反応もない。平成28年3月31日までの行政不服審査法の旧法では、これが出された時は、「20日以内に、申請に対するなんらかの行為をするか、又は書面で不作為の理由を示さなければならない。」(同法第50条2項)旨の規定があるのであるが、そのどちらの反応もなく、無視である。

国の機関の本庁の行為として、この事実だけでも酷いものであるが、私が糾弾の実施を決意したのは、実は、旧法の事件ではなく、平成28年4月1日施行の新法適用の2件の事件に対してである。

新法では、「審査庁に属する職員のうちから審理員を指名し、審査請求人及び処分庁等に通知しなければならない。」(第9条)とされているが、前者のS.K様の事件(平成28年6月29日付け、同年6月30日担当者受付印)では、約11カ月、後者のE.T様の事件(平成28年9月10日付け、同年9月13日担当者受付印)では、既に8ヵ月が経過しているが、審理員の通知さえもない。

私が、なぜ経過期間の短い新法の適用分について糾弾を決意したかを説明する必要がある。このお二人には、旧法適用者にない特段の事由があり、その概要を担当者には話してあり、本来このような不服申し立て手続きを採らなくても救済されるべき事案であるからである。

従って、担当者にも早期解決をお願いし、更に、この2件については、「不作為に係る審査請求書」(両者共、平成29年1月27日付け、同年2月1日担当者受付印)を提出しており、これに対しても、未だ何の反応もないのである。過日紹介した、本年3月30日の電話は、何だったというのだ!?

個別の事情について触れれば、前者については、審査請求の途中から保険者自らが処分変更をしてきた事案であり、その処分変更の前日までは、保険者ですら、権利の存在を認めていなかった支分権を時効消滅させているのだから、自己矛盾も甚だしい事案である。

後者については、原因傷病が、広汎性発達障害(アスペルガー症候群)及び注意欠陥多動性障害(ADHD)であるので、初期対応時点で、少なくとも認定日請求を案内すべきところ(案内があれば、当然それを選んでいる)、市役所の定年直前の無知な担当者が、事後重症の案内しかせず、後日再裁定請求により認定日請求を認めさせて事案である。

糾弾の方法であるが、先ずは、2週間以内の期限を切り、委任先の弁護士事務所から内容証明による確認書(争う意思の確認:当方としては、提訴前に支払とか容認があると弁護士費用だけ残ってしまう等の事情がある)を送り付ける。そして、期限内に回答のない場合等は、厚生労働大臣、事業管理課長K.T、及び担当者Y.Sの違法行為を理由に、国家賠償法に基づく損害賠償訴訟を提訴する。これによる請求内容には、本来得られたであろう利益は勿論のこと、通常は認められない弁護士費用の請求も含める。それだけではなく、場合によっては、違法行為をなした公務員に対する国の求償権についても言及する積りである。

なぜそこまでやらなければならないのか疑問に思われる方もおみえであると推察するが、国の違法を糾弾しても、役人は痛くも痒くもないのである。ところが、多くの役人は、個人の責任を追及されると目の色を変える。残念ながら、無責任な役人には、そこまでやらなければ効果は期待できないのである。

私は、かねがね言っている。厚労省内において、関係職員が一堂に会して真摯に議論すれば、解決する問題である、と。仮に、真に難しい問題であると認識しているのであれば、係争中の裁判の目途が付くまで待ってくれ!!といえば多少の誠意は感じられるが、それさえないのであるから、糾弾以外に道はない。
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2017年05月13日

民訴法第60条の補佐人


私は、一昨日、名古屋高裁民事4部で民事訴訟法第60条による補佐人を認めらせた。平成27年4月1日改正施行の社労士法に基づく「補佐人」とほぼ同じ位置付けである。

同法同条には、以下の規定がある。
 当事者又は訴訟代理人は、裁判所の許可を得て、輔佐人とともに出頭することができる。
 前項の許可は、いつでも取り消すことができる。
 補佐人の陳述は、当事者又は訴訟代理人が直ちに取り消し、又は更生しないときは、当事者又は訴訟代理人が自らしたものとみなす。

対して、改正社労士法の規定は以下のとおりである。
第2条の2
 社会保険労務士は、事業における労務管理その他の労働に関する事項及び労働社会保険諸法令に基づく社会保険に関する事項について、裁判所において、補佐人として、弁護士である訴訟代理人とともに出頭し、陳述をすることができる。
 前項の陳述は、当事者又は訴訟代理人が自らしたものとみなす。ただし、当事者又は訴訟代理人が同項の陳述を直ちに取り消し、又は更生したときは、この限りでない。

比較してみると、社労士法では、当事者ではなく、弁護士である訴訟代理人が同伴者になり、裁判所の許可がなくても、原告等による選任届があれば有効になる点が異なるが、補佐人のした行為の効果は全く同じである。

私は、名古屋地裁の第1審では、これを知らなかったので、傍聴席から原告本人にサインをお送っており、原告本人には大変な気苦労を掛けてしまった。ところが、補佐人になるには、そのことに精通しており、法令の趣旨に沿った一貫した考え方が備わっておれば、難なくなれるということである。

社労士法では、上記の力が備わっていなくても、形式上は可能ではあるが、実力がなければ、全て受任弁護士だけで事が足りてしまう訳だから、何が大事かといえば、何と言っても、そのことに関する「実力」である。

私の場合、障害年金支分権の消滅時効の問題については、全国の多くの弁護士が全敗であるところ、唯一、名古屋高裁で逆転勝訴し、最高裁において確定させている。

そして、朝日新聞の「私の視点」に投稿記事が採用され、日本法令の年金相談第6号には、8頁の執筆依頼に対して、9頁を割いて、特集に掲載されており、月刊「みんなねっと」では、平成27年8月号から11月号にわたって、この事について連載させていただいているので、許可条件としては、十分であったようだ。

私は、弁護士ではないので、このような民事訴訟法の基本的事項についても、つい先日までは無知であった。従って、異議申立て中の約25名のお客様の中には、早期の決着を切望しておみえの方もみえるのだが、弁護士委任するときの高額な着手金がネックになって実行に移せないでいた方もみえたのである。

しかし、これからは、距離的な制約がクリヤーできれば、原告本人だけでは無理な訴訟も、補佐人の制度を活かして提訴に踏み込むことも可能かもしれない。

ところが、社労士法で許されているのは、弁護士である訴訟代理人とともに出頭する場合であるので、民訴法第60条で許可を得たとしても、社労士がこれを業として行っても良いという許可ではない。現在私が本人訴訟支援を行っている名古屋高裁の事件は、成年後見制度の保佐人としての立場で、無償で行っているので何の問題もないが、受給権者には様々な事情があるとはいえ、私が、全ての関係者についてこれを無償で引き受けられるような環境にない。

従って、更なる社労士法の改正を進めていただき、「弁護士である訴訟代理人とともに出頭」の部分を、民訴法第60条同様、「当事者とともに出頭」に改善していただけることを切に願うものである。
posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 11:44| Comment(0) | 1 障害年金