2018年08月11日

障害年金支分権消滅時効問題に係る上告理由書等の公開目的について 最終版控え


当初の(案)とは、随所に違いがあるので、最終版をPDFファイルの形で公開する。

公開の目的は、国の行っているこの不合理を一人でも多くの国民に知っていただくことにある。これでも独自の見解か ?? と、問いたいのである。

私は、重要な基本法である民法や年金法について我が国最上級の学者の見解を引用している。従って、これが「独自の見解」のわけがない。最高裁は、本年7月には、20年以上請求していない NHK の受診料を時効消滅していない旨の判断をした。法の適用で、特別法を優先させた考え方であるが、これも一理ある。

しかし、この考え方で本件を考察した場合、年金法には、受給権保護規定があるので、受給権者には有益な判決が出されたことになる。

正義の味方である裁判所までが、違法を繰り返す行政の味方をしていては、既に裁判所としての機能を失っていることになる。まして、最高裁までが同様の判断をしたり、本件上告又は上告受理申立てを受理しないとなれば、いよいよ、マスコミや政治家の先生に登場していただかなければならなくなる。

なぜなら、そのような判断は、法律的解釈ではなく政治的判断であるからである。

今一つの目的は、支援者の方なりが本人訴訟支援等をしていただくことをお勧めするためである。

私は、諸般の事情に鑑み、実費にも及ばないほどの着手金で、指導・相談業務として本人訴訟支援等をしているが、私の業務にも限界があるからである。

後継者を養成するについても、誰もが、採算度外視では引き受けていただけないであろうし、お願いすることもできない事情がある。

入り口の手続き論(厚生労働大臣への異議申立て却下の違法問題)ついては、明らかな違法であるゆえ、既に政治家の先生に一部動いていただいている。マスコミ活用については、複数の大学教授の先生方のご協力を得ながら、準備中である。

これらの計画が、最高裁の英断で不要となることを祈念している。

20180805 上告理由書 正本 目次付 FAX送付用原稿 最高裁 国 井原毅士生様 黒 明朝 12ポ基調.pdf

20180805 上告受理申立て理由書 正本 目次付 FAX送付用原稿 最高裁 国 井原毅士生様 黒 明朝.pdf

20180805 上告審 証拠説明書 甲号証 40〜51 井原毅士生様 カラー.pdf

20180805上告審 甲号証スキャン漏れ 井原毅士生様 44の2 カラー.pdf

以上



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2018年08月04日

障害年金紫雲件消滅時効問題に係る証拠説明書(参考資料)について

前回までで、証拠書を除き、主張の趣旨や根拠が分かるようには公表したことになる。証拠説明書(参考資料)については、最高裁は、事実審はしないことから、書証は提出できないと思っていたのだが、証拠を提出することと、事実審をしないこととは別物であるようで、実務上、ほとんどの場合、証拠説明書も書証も提出しているようである。

本日は、一応の締めとして、証拠説明書(参考資料)を貼り付けたが、原本のワードが 9ポ の表であるので、画像の貼り付けしか方法がないようである。それを試みたが、公表前に画像を確認できない。もし、うまくいっていない場合は、後日修正するので、ご容赦願いたい。

なお、原本は、昨日ユ―パックで送った(A4 暑さ16p、約6kg)が、主にお三人の弁護士の先生のご意見に従って修正した部分もある。修正後の最終版については、長文になるが、後日、公表も検討したいと思っている。

20180728 上告審 参考資料一覧 表 ブログ草稿.pdf
posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 17:26| Comment(0) | 1 障害年金

2018年07月28日

上告受理申立理由書(草案)


(第3までは共通)

第4 原審の違法と民訴法第318条との関係について
 原審の違法は多岐にわたるが、本件上告受理申立ては、民訴法第318条1項に基づいているので、以下で、原審の違法と民訴法の関係条文の内容との関係を述べる。
以下1〜3において民訴法第318条との関係を詳述する。このいずれの一つに該当しても、「法令の解釈に関する重要な事項を含むものと認められる事件」となるので、本件上告受理申立てを受付けいただきたい。
1 原審に最高裁判例と相反する判断があることについて
最高裁は、「単に権利行使につき法律上の障害がないというだけではなく、さらに権利の性質上、その権利行使が現実に期待できることをも必要とするのが相当である」(最高裁昭和40年(行ツ)第100号同45年7月15日大法廷判決・民集24巻7号771頁、最高裁平成4年(オ)第701号同8年3月5日第3小法廷判決・民集50巻3号383頁)としている。
ところが、精神の障害においては、縷々述べてきたように、裁定請求時には裁定請求が受理されたとしても、初診日証明を含む裁定という法定条件が未成就であり、受給の有無及び障害等級は誰にも分からないのであるから、権利行使が現実に期待できず、原審は上記の最高裁判例に相反する判断であった。
2 「最高裁判例がない場合にあっては、控訴裁判所である高等裁判所の判例と相反する判断がある事件」について
 原審の判断は、平成24年4月20日付け名古屋高裁判決(甲4)の判断に反する。原審は、事案の異なる平成29年最高裁判例を適用して、規定の明確性等を挙げ、裁定は確認行為にすぎず、かつ裁定をすれば支給を受けられるのであるから、法36条所定の支払期が到来した時から消滅時効が進行するものと解するのが相当とする。
 しかし、相手方の適用した平成29年最高裁判例は、本件精神の障害の事件とは事案の異なる身体(左下腿切断)の障害の事件であり、本件に係る判例とはいえない。
その点、甲4は、本件と同じ精神障害の事案であり、保険事故の有無や時期・程度の客観性は、既述(第3の1(2)イA、及びB)のとおり身体(左下腿切断)の障害とは大きな違いがある。
原審の具体的判決理由では、@既定の明確性、A裁定の裁量権、B裁定請求の裁定への必然性(確認行為にすぎない)、C確認資料の存在性、及びD事実上の障害説(見方を変えれば、法律上の障害説)について、申立人の主張と全く反対の見解を判示している。
 その最も大きな根拠として、平成29年最高裁判例を吟味なく適用しているが、この事案は、身体の障害に係る事案であり、本件障害年金の諸事情とは主要な要素において、正反対といっていいほどの違いがある。原審は、単に裁定を規定する条文が、老齢年金においても障害年金においても同じ条文であることをもって、「別異に解する理由はない」と判事したが、実体はそのような簡単なものではない。(現に、福岡高裁はその違いを認めている、脚注参照)
 この誤用については、老齢年金においては、裁量権が発揮されていないことにあるように思われるが、この条文に基づけば、本来、老齢年金においても立法政策上裁量権はあるのだが、老齢年金においては、その権限を行使する必要がなく、発揮されていないだけのことである。
 甲4それ自体の重みについては、最高裁において上告受理申立てを受付けしない旨の決定までに、約2年弱を要しており、3か月や半年とは、わけが違う。その間に相手方からは、法解釈違反に関して、意見書を2通、反論書等を3通提出している。この主張内容に矛盾があれば、異なった結論となっていたはずだから、この保険者国(申立人)からの上告受理申立てを受付けなかったのは、内容を十分検討した結果であると思われる。
 本件は、甲4の事件と類似した精神の障害に係る事案であり、原審の説示内容は、それとは主要な要素を異にする身体(左下腿切断)の障害に係る事案である平成29年最高裁判例を適用したもので誤った判断をしている。
3 「その他の法令の解釈に関する重要な事項を含むものと認められる事件」について
 以下の6項目は、いずれも原審における事項である。以下で述べる(1)ないし(6)のいずれの事実も、「法令の解釈に関する重要な事項を含むものと認められる事件」といい得る。そして、このうちの一つでも成り立てば、結論は逆転する関係にあるが、全てに成り立つ。
(1) 原審の判断は最高裁判所判例解説(甲7)の見解に反すること
 原審は、本件裁定を単なる確認行為で、裁量権が全くない旨判示 する。しかし、甲7では、裁量権がないのは当然発生型の立法政策であり、国年法16条(厚年法36条に相当)の裁定は、確認行為型の立法政策に基づく処分であり、既に存在する権利に影響を与えることができるほどの裁量権がある旨説示している。加えて、「社会保険関係給付の受給権が実体法上いつどのようにして発生するかは、その性質から当然導き出されるものではなく、結局、立法政策により決せられるものである。現行制度は、次の三類型に分類することができる。」(甲7、939頁左から3列目)と本件の時効の取扱いが確認行為型の立法政策によるもので、これには既に存在する権利に影響を与えることができるほどの裁量権のある旨が述べられている。
そして、この説示は、紛れもない真実で、実務運用ともフィットしているが、原審はこれに反する誤った判決を下した。
(2) 原審の判断は法務省実務研究会の見解(甲5)に反すること
 甲5は、年金法上の支払期月を、裁定前のものと裁定後のものを区分し、裁定前のものについては、裁定前に支払期が到来したものについては、「裁定時(ただし、初日不算入)が起算日となる。」と明記している。
 ところが、原審は、これとは全く正反対の判決をしている。
なお、この研究会の権威等については、平成30年2月1日付け控訴理由書第3の1(2)ア及びイを引用する。
(3) 原審の判断は社会保険審査会審査長経験者の見解に反すること
 元社会保険審査会審査長の加茂紀久男氏は、「しかし、裁定の法律的性質は確認処分であると解されているにせよ、受給権の行使には必ず裁定を経なければならないとされているところからみれば、裁定がないうちに年金の支分権の時効期間が進行を開始するとは考えられない。」(甲第10号証、71頁9行目)と述べている。
 この著者は、裁判官としても経験も豊富で、社会保険審査会の審査長も経験され、消滅時効についても幅広く、深い知識と洞察力をお持ちの方である。
 長年この問題に取り組んでこられた加茂紀久男氏でさえ、国を勝たせるためには、「特別の行政措置」論を持ち出さないと国を勝たせることができなかった(甲第10号証及び甲第11号証)のである。貴庁におかれましては、申立人の主張を「独自の見解」と片付けることなく、十分にご検討いただきたい。
 ところが原審は、裁定前の支分権の時効進行について、この見解と反対の誤った判決を下した。
(4) 原審の判断は我が国最上級の学者の見解に反すること
年金法そのもの等が厚年法36条の規定は、条文のタイトルでは、(年金の支払期間及び支払期月)とし、逐条解説の(趣旨)では、「年金の支払期間及び支払期月について規定したもの」であると明記されている。
我が国最上級の学者が、期限の定めのある債権の民法第166条第1項の「権利を行使することができる時」は、「期限の到来時である」旨を説き、かつ法定条件は条件の規定が類推適用される旨を説いているが、原審は、これらに反し誤った判決を下した。
(5) 原審は支分権の問題を基本権の問題に理由なく置き替えていること
 本件は、支分権の消滅時効の成否の問題である。平成7年最高裁判例については、規定が明確で、裁定請求さえすれば100%受給権に結び付くので、これを置き替えるべき理由がある。平成29年最高裁判例についても、弁論の経過からすると、同様の理由で、この置き替えが可能といえる。
 ところが、原審は、精神の障害であるので、上記理由による置き替えはできない。にも拘らず、本件について老齢年金との違いを認めず「別異に解する理由はない」として、基本権の問題を支分権の問題に置き替えている。
 しかし、本件精神の障害については、裁定請求の時点では、受給の有無すら分からないのであるから、原審の前提条件は成り立たず、これを置き替えた原審には誤った判断がある。
最高裁は、「単に権利行使につき法律上の障害がないというだけではなく、さらに権利の性質上、その権利行使が現実に期待できることをも必要とするのが相当である」(最高裁昭和40年(行ツ)第100号同45年7月15日大法廷判決・民集24巻7号771頁、最高裁平成4年(オ)第701号同8年3月5日第3小法廷判決・民集50巻3号383頁)としているが、精神の障害については、裁定請求時には権利行使が現実に期待できない。
(6) 原審の判断に従えば時効中断の方法がなくても消滅時効が進行することになってしまうこと
 障害年金においては、初診日証明等の関係(本書第3の1(1)ア)で、受給権者が障害年金の受給権がありそうだと感じていても、初診日証明ができない時点では裁定請求もできない。そうかといって、ほかに時効を中断する現実的手段は全くないのであるから、原審に従えば、時効中断のできない債権の消滅時効がどんどん進行し、完成してしまうという不合理が生じてしまう。
 このようなことは、法の世界では絶対に許されることではないので、原審は誤った判断をしている。

第5 結語
 上記第4の2(6)のような不合理は、あってはならないことであるので、精神障害者の惨状に目を向け、平成29年最高裁判例を修正していただきたい。
本件については、平成7年最高裁判例及平成29年最高裁判例が判決の前提としている条件が成り立たないのである。規定の明確性、裁定の必然性、及び法36条所定の支払期の到来性の一つをも満たさない。

 原審の誤りは、法律上の障害の代表格とされている「条件未成就」及び「期限未到来」のいずれの条件も満たさない本件の支分権を時効消滅させているところにある。これは、裁判所の判断としては到底認められるものではない。
一方、社会的妥当性の面については、上告人はこの障害のため20年以上も辛苦を重ねてきた者であり、片や被上告人は福祉行政を担う国である。その国が、本来時効消滅していない障害年金を支給せず利得してしまうなどということは、到底許されることではない。
 徹底的に議論する機会を与えてくださり、その上での公平・公正なご判断を切望している。
以上

posted by 326261(身にロクに無い:身に付いていない:電話番号!!) at 12:50| Comment(0) | 1 障害年金